【王将戦】藤井王将 2日制先手番33連勝ならずストップ「崩れてしまった」第4局スイープV4逃す

2025年2月17日(月)5時0分 スポーツニッポン

 ◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 第4局第2日(2025年2月16日 大阪府高槻市「摂津峡 花の里温泉 山水館」)

 藤井聡太王将(22)=7冠=の2日制先手番での連勝が32でストップした。王将戦7番勝負における連勝も歴代最多タイの10へ伸ばせず、9止まり。立会人の谷川浩司十七世名人(62)と並ぶタイトル27期は、3勝1敗となり次局へ持ち越した。

 右手で王を触った藤井が2口お茶を含んだ。そして「負けました」。王将戦では第72期第4局以来2年ぶりの発声だった。

 「(94手目)△3三歩から(96手目)△6二金を軽視した。最後、崩れてしまったのは残念に思います」

 2日制での先手番連勝が32で止まった。21年度王位戦第1局で豊島将之九段(34)に敗れたのを最後に千日手指し直し1局を挟んで勝ち続けた。

 今年度棋聖戦での挑戦経験もある副立会人・山崎隆之九段(44)は言う。「持ち時間の長い対局の方が実力差は出やすい。読みの深い藤井王将相手に7番勝負で1、2勝できるかもしれないが4勝はハードルが高すぎると言われていた」。それが棋士の共通認識。いくら事前準備を積まれても中盤までリードされても、終盤力で逆転してきたがついに屈した。

 戦型は藤井の得意戦法・角換わり腰掛け銀へ進み、永瀬が受けて立った。互角で進んだ2日目朝、75手目▲5四飛(第2図)で飛車を切った。1日目封じ手後の取材に「かなり激しい展開ですでに終盤戦のよう。自王の安定度がポイントです」。駒の損得よりスピード。終盤戦におけるセオリーを思わせる踏み込みだったが、永瀬の粘り強い受けに行く手を阻まれた。

 第72期第5局から継続した王将戦連勝は9で止まった。谷川、羽生善治九段(54)の10に届かなかった。谷川に並ぶ歴代5位のタイトル27期も一発回答できなかったがチャンスは今期3局ある。「次は後手。大変な戦いになるが頑張りたい」。棋王戦2局などを挟む、3週間後の戦いを見据えた。(筒崎 嘉一)

スポーツニッポン

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