「フジテレビに一番大切なのは信頼」 1月番組審議会で委員から意見
2025年2月25日(火)15時48分 マイナビニュース
1月8日に行われたフジテレビ番組審議会の議事録概要が25日、公開された。
同会では、港浩一社長(当時)から、昨年12月27日に同局ホームページで「一部週刊誌等における弊社社員に関する報道について」と題した声明を出したことを報告。委員からは、ステークホルダーとの関係性の見直し、防衛策、調査方法、当初の判断、女性の保護に関する意見があった。
また、社員からの相談窓口に関する意見と質問があり、局側からコンプライアンス相談窓口について説明された。
番組審議会では、通常1つの番組を取り上げて議論するが、この回のテーマは「いま、視聴者はテレビに何を求めているのか?」。委員からは「フジテレビに一番大切なのは信頼。今のテレビは本当に信頼を失いつつあるかもしれない。これを取り戻すには、やはり信頼される番組作りをするしかない。自分の家族、特に子供たちに見せたいと思うかを基準にしてほしい」という意見が上がっていた。
ほかにも、「テレビには真実を報道するという“信頼性”が求められているが、“信頼性”は誰が誰の立場でそれを見るかによって、正義にも、その反対にもなる。“信頼性”という点でも難しい時代に来ている」「SNSの持っているすごいところは、個々の人たちが発信者になれるというところ。“民主主義をツールとして持っている”という点で、彼らには非常に強みがある。その代わり、大量の虚偽情報が拡散される危うさも否定できない。テレビには発信の民主性という機能はないが、誤った世論が形成されないよう、情報の正確性について世の信頼を獲得しなければならない」といった意見も寄せられていた。
この次の会は2月12日に開催され、フジテレビを巡る一連の状況を受けての議論が行われ、『週刊フジテレビ批評』や『Live News イット!』で委員からの厳しい意見が紹介されている。
フジテレビ番組審議会の委員は、但木敬一氏(委員長)、岡室美奈子氏(副委員長)、井上由美子氏、小山薫堂氏、最相葉月氏、齋藤孝氏、舞の海秀平氏、三浦瑠麗氏。