アカデミー賞で6部門にノミネートされている『ANORA アノーラ』は「アンチ・シンデレラストーリー」と銘打たれた理由がある、とんでもなく面白い映画でした! R18+指定が設定された映画史上、最も万人におすすめできる理由と魅力を記しましょう。(※画像出典:(C) 2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C) Universal Pictures)
まさかの事態の連続に大笑いし、ときには心配したり応援したりもできるエンタメの先にあったのは、1人の女性の「生き方」のドラマでした。詳細は伏せておきますが、アノーラもイヴァンもとんでもない事態を経て、とても大切なことを知った……幸せの絶頂を迎えたり、あるいはひどい裏切りにあったのかもしれないけれど……絶対的に「何か」はあったのだと、物語を通じて思えたのです。そして、ラストシーンで筆者は、滝のようにあふれる涙を抑えることができませんでした。それまでの「対比」と相まった「場所」でこそ際立つ、確実な「変化」があり、複雑な思索が巡るようなシーンでした。 究極的には「この物語はこのラストのためにあった」と、いや「こういうラストのために映画を見ているんだ」とさえ思えたのです。シンデレラのように白馬の王子様に期待することだって悪くはないかもしれないけれど、現実はそんなにうまくいかないし、思っている以上に残酷なのかもしれない。しかし、それでもどこかに優しさは存在し得るのかもしれない。個人的に『ANORA アノーラ』から受け取ったのは、そんな希望だったのです。さらに多くの人にとっての、宝物のような映画になることを願っています。 この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。 (文:ヒナタカ)
アカデミー賞で6部門にノミネートされている『ANORA アノーラ』は「アンチ・シンデレラストーリー」と銘打たれた理由がある、とんでもなく面白い映画でした! R18+指定が設定された映画史上、最も万人におすすめできる理由と魅力を記しましょう。(※画像出典:(C) 2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C) Universal Pictures)