渋谷凪咲、残虐なモンスター女を熱演 「怖い」「ひどい」の声に喜び「役者冥利に尽きる」

2025年3月11日(火)8時45分 マイナビニュース


●恐ろしい裏の顔を持つ役にやりがい
NMB48在籍中からバラエティで活躍し、近年は女優としても精力的に活動している渋谷凪咲。現在放送中のTBS系ドラマストリーム『地獄の果てまで連れていく』(毎週火曜23:56〜 ※一部地域をのぞく)では、残虐な裏の顔を持つモンスター女・花井麗奈を演じ、狂気の演技が「怖すぎる」と話題に。渋谷にインタビューし、狂気的な人物を演じる撮影の裏話を聞いた。
本作は、主人公の橘紗智子(佐々木希)が、家族を殺した非情なモンスター・花井麗奈(渋谷凪咲)に復讐を誓うドラマ。渋谷演じる麗奈はピアニスト兼人気インフルエンサーで、天使のような明るい笑顔の裏側に残虐さを隠し持ち、自分でコントロールできないことに対して暴力的になり、平然と殺人も犯す狂気的なキャラクターだ。
——本作への出演が決まったときの心境をお聞かせください。
番組の収録前にマネージャーさんから佐々木希さんとのドラマが決まったと聞いて、「えー!」って。喜びもあるけど不安もあって、私なんかで大丈夫なんだろうかという緊張もあり、その日の収録がガチガチになってしまったんですけど、それぐらいドキッとしたし、頑張らないといけないなと、いい意味で自分へのプレッシャーになりました。
——どんなところにプレッシャーを感じたのでしょうか。
自分の中でお芝居はまだ手探りというか、まだまだわからないルールの中でやっていて、お芝居での自分らしさもまだわからず、とにかく全力で目の前のことにぶつかってやってきたので、復讐劇と聞いて、復讐される側を演じる難しさも感じましたし、自分にない一面……私自身も世間の方もきっと私のイメージにない役なので、演じられるのかという不安も漠然とありました。
——実際に麗奈を演じていかがでしたか?
しっかりリハーサルをさせていただいてから撮影に挑んだので、監督やプロデューサーさんと麗奈についてちゃんとお話をしてキャラクターを固めることができ、撮影に入ってからは、すごく残虐なこともいたずら感覚でやってしまう麗奈を楽しく演じることができました。
——麗奈を演じる際に意識していたことを教えてください。
麗奈はイラっとしたら消しちゃえばいいじゃんと気に食わない人物を消していき、その動機は普通に生活していると理解できないんですけど、麗奈を人間の心理で演じるのではなく生物的に捉えていました。旦那さんに対する愛が揺るがされると人を殺めてしまうというのがあって、その愛は動物的な愛情で、とにかく誠(井上祐貴)を愛するという1回決めたことに対してブレないということはすごく大事にしていました。
——笑顔で残虐なことをするというモンスターですが、麗奈の表情もこだわって演じられたのでしょうか。
今までにない復讐劇で、復讐される側がみんなから愛されているかわいらしい人という面白みがこのドラマにはあります。私自身もよく「なぎちゃんずっとニコニコしているけど、本当は裏があるんじゃないか」みたいに言われることが多いんですけど、このドラマと出会って、「渋谷凪咲の裏が麗奈みたいな性格だったら」という面白さがあるんじゃないかなと思いました。自分が演じる理由というか、ドラマと自分がすごくマッチしていると思ったので、表情はそんなに意識せず自然体で演じるように。自分もいたずらっ子な部分があるので、その感覚で無邪気に、そのまま演じることを大事にしました。
——無邪気に残虐なことをするからこそ、怖さが際立つわけですね。
そうですね。計算しているように見えると怖くなくなると思ったので、動物的な感情で、ムカついたから消しちゃおうという、そこを意識しました。
——新境地の演技となりましたが、恐ろしい裏の顔を持つ役はやりがいが大きかったですか?
すごくやりがいがありました。こういう役を演じて「本当にこの人は、こんな人なんじゃないか」と思われたら勝ちだなって。最初は共演者の方や見てくださる方たちに怖がられたり嫌われたくないという思いがありましたが、皆さんから「こういう役を演じて本当に怖がられたり、こんな人だと思われるのはすごいことだよ」と言われて、確かに役者冥利に尽きるなと。なので、とことんやり切って、CMやバラエティを見ても「この人笑っているけど実は……」みたいに思われたらいいなと思うようになりました。
——SNSでも「怖すぎる」と話題ですが、反響を感じていますか?
めちゃくちゃあります。『DayDay.』(日本テレビ)で山里亮太さんと向井慧さんとご一緒しているんですけど、最近はお会いするたびに「なぎちゃんひどいよ」という会話から始まって、山里さんは本当にこころ(麗奈の娘)のことを心配してくださって、「こころに手を出したら、なぎちゃんと距離を置く」と言われて、向井さんも「あんな笑顔で人を轢いて怖いですね」って(笑)。お2人とも「適役だね」と言ってくださって、ドラマ自体をすごく楽しんで見てくださっているのがうれしいです。私のことをよく知ってくださっている方だと、渋谷凪咲に見えてしまってドラマのお話がぼやけるのではと心配していましたが、振り切って演じることで払拭できるのかなと思いながら演じ、放送が始まって皆さん「麗奈ひどい」「麗奈怖い」と言ってくださるのでよかったなと。
——「ひどい」「怖い」という声に喜びを感じていらっしゃるんですね。
「やったー!」って思います(笑)
●リアルさにこだわった血のりのシーン
——渋谷さんにとって、演じる楽しさを改めて感じる作品に?
そうですね。アイドルは自分自身の魅力を伝えるというか、ほかの子にない自分らしさを出していくことが大事なので、自分自身と戦っていましたが、お芝居は自分ではない別の人を演じ、その人の印象が自分につくので、新しい反響をいただけてすごく楽しいなと感じています。
——残虐なシーンも多いですが、そういったシーンでこだわったことなど裏話をお聞かせください。
血のりのシーンが多く、それは大変でしたが、血をどう振りかけるかというのをメイクさんや監督さんたちがよりリアルに見えるようにしっかり考えてくださっていて面白かったです。
——血のりとはいえ血にビビってしまうことはなかったですか?
スリリングなことが好きなので、ビビるということはなく、逆にゾクゾクしてもっとやりたいという感じで楽しんでいました(笑)。ジェットコースターやスカイダイビング、バンジージャンプとかもすごく好きで、そういう感覚にちょっと似ているかもしれません。
——ご自身的に「これはできません」というNGはないですか?
自分で可能性を決めたくないというのがあって、怖いな、嫌だなというものがあっても逃げたくないという気持ちがあります。大変とか過酷であればあるほど、成長できたり、殻を破れたり、新しい自分と出会えるチャンスにつながると思うと、挑戦したいという気持ちが今はすごく大きいです。
■渋谷凪咲
1996年8月25日生まれ、大阪府出身。2012年、大阪・難波を拠点に活動するアイドルグループ・NMB48の4期生として加入。2014年発売のシングル「高嶺の林檎」で初選抜入り。以降はグループの中心メンバーとして活動し、2023年12月に卒業。グループ在籍中からバラエティ番組でも活躍し、近年は2024年7月に『あのコはだぁれ?』で映画初主演、以降も連続ドラマに1クールで3本レギュラー出演するなど、女優としても活躍している。2025年、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
(C)「地獄の果てまで連れていく」製作委員会

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