谷原七音、目指すは“自分の将来の子供”に憧れる人間 「ジュノンボーイ」出場で芽生えた思いも語る
2025年3月20日(木)10時30分 マイナビニュース
●芽生えたハングリー精神「勝ちたいという気持ちが大きく」
若手俳優の登竜門とされる「第37回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞を受賞した谷原七音にインタビュー。甘いマスクと長身に恵まれた谷原は、21歳にしてしっかりとした軸足で立ち、自分自身の進むべき道をしっかりと見据えていた。
3月1日に東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された「第40回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 SPRING/SUMMER」でランウェイを歩いた谷原は「緊張と楽しさが半分半分でした。最初にステージに出た瞬間は、お客様がたくさんいらっしゃったので緊張しましたが、途中から歩くことや洋服を見てもらえることがだんだん楽しくなっていきました」と笑顔を見せる。
ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに応募した理由を尋ねると「第一にコンテストという競争の中に身を置けば、自分が成長できるのではないかと考えたからです。それは、これから芸能の世界に入ってやっていくために必要なことだと思いました」と回答。
見事に「フォトジェニック賞」を受賞した谷原だが「フォトジェニック賞という歴史ある賞をいただけたことは、すごくうれしかったです。でも、もちろん僕はグランプリを目指していたので、正直、悔しさも感じました」と吐露する。
また、同コンテストへの参加で「負けたくないという気持ち、ハングリー精神が芽生えた」と明かす。
「応募者1万3465人の中で、約1年間戦ってきたのですが、やはり誰にも負けたくないと思っていました。コンテストを受けるまでは、そのような感情を強く持つことはあまりなかったのですが、実際に大勢の中で勝ち抜いていくために、どうすれば勝てるだろうか、残れるだろうかと考えるようになりました。もともと負けず嫌いではありましたが、もっと1位になりたい、勝ちたいという気持ちが大きくなりました」
そして、反響について「ありがたいことにニュースにしていただけてうれしかったです。すごく感謝はしていますが、まだまだやれると思うので、そこに一喜一憂せず、これからどうしようかという気持ちのほうが自分の中では強かったです。ジュノン・スーパーボーイ・コンテストがあって今があるというのは確かなことなので、すべての経験に感謝しています」と語った。
●ピアノに挑戦した理由「“七音”という名前を言うと絶対に…」
芸能界に入ったきっかけは、5歳の時に見た映画『ハンサム★スーツ』(08)だったと言う。
「すぐに芸能界に入りたいと思ったわけではなく、中学、高校生ぐらいまでは目指していなかったのですが、コロナ禍になり、人生を見つめ直す機会があり・・。勉強が嫌いではなかったけど、お芝居もやってみたくなって、『やってみようか』と思う瞬間が来たんです。一度きりの人生なので、やらないで諦めるよりは、とにかく1回やってみようと思いました」
自身の強みや武器については「負けたくないという気持ちと、そこに付随して努力をすることだと思います。周りの人からすればスタートが少し遅いですし、たくさんのライバルや一緒にやっていく人がいるので、そこは自分が努力をしてついていかないと。何事もちゃんと準備もして臨みたいです」と語る。
続けて、コツコツと努力できるようになったのは、「最近のことです」と打ち明ける。
「昔は何でも後回しにして、サボって、楽なほうに逃げてばかりでした。でもそれだと何も生まれない。今回のジュノン・スーパーボーイ・コンテストのために、僕はたくさん努力をしました。例えば、最終選考会ではフリーの審査があるのですが、そこで今まで弾いたことがなかったピアノを披露したんです。両手で弾けるように練習しましたが、とにかく大変でした」
ちなみになぜピアノを選んだのかを聞くと「特技は水泳ですが、最終選考会でプールを用意するわけにはいかないので(笑)。僕の名前がドレミファソラシドの“七音”。これを言うと、絶対に『何か楽器が弾けますか?』と聞かれるのですが、毎回『僕はできません』というのが少し悔しくて。だから、ピアノがやりたいと思って始めました」と説明。
ピアノは猛特訓の末、最終選考会で無事に披露。「ちゃんと弾けた時、その達成感は言葉では言い表せないぐらい大きかったです。ただ『うれしい』という言葉だけではなく、満たされたと感じたし、自分でちゃんと準備したものが“実った”という高揚感が病みつきになりました」と振り返る。
●「仕事面では貪欲に、人としては謙虚にいたい」
今後の目標について聞くと「1つ、40歳くらいでやりたい作品が僕の中であります。その役をやることが人生における目標で、そのために日々努力をしていきます」と語る。
その作品名は明かせないそうだが「他にも年齢を刻んでいく中で、それぞれにやりたい作品や役があります。漠然とこれをやりたいと言って上手くいく人もいると思いますが、僕はそういうタイプではないので。ここ2、3年ぐらいでそういうふうに計画できるようになりました。そういう将来の夢を目指しつつ、目の前のことに全力を尽くしたいです」と未来を見つめる。
憧れている人や目指している人物像について尋ねると「自分の将来の子供に憧れられるような人間になりたい」と言う。「なんでもいいんですが、僕自身がすごくそういう風に感じてきた人間なので。自分も大人になった時、自分の子供が誇りに思ってくれるような人間になりたいです」
たくさんの人に見られる機会が増え、露出も増えてきた昨今、SNSなどではいろいろな声が届くが、谷原は「僕はこの世界が好きでここにいるので、たとえ何かを言われたとしても、それが嫌だとは感じないし、何も言われないより逆に注目していただいてありがたいと思うようにしています。マイナスもプラスに変えていくというか、すべてのことに感謝したいです」としっかりと俯瞰で受け止めている。
最後に、絶対に崩したくないみたいポリシーについて聞くと「仕事面では貪欲に、人としては謙虚にいたいというのが信条です」と答えてくれた。
「優しいだけでは上にはいけないけど、人としてはちゃんとしていないといけない。今まではどちらかというと優しければいいと思っていましたが、それだけではうまくいかないもっともっと、という思いで、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに応募しました。優しくありたいという個性はそのままに、仕事面はガツガツやっていきたいというのが気持ちです」
■谷原七音(たにはら・ななと)
2003年12月19日生まれ、東京都出身。2024年に若手俳優の登竜門「第37回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞を受賞。今年3月5日〜9日に上演された舞台『ハイスクール・ハイ・ライフ4』に出演。