『ジョーカー』のアーサーと共通点も…ロバート・パティンソンらが語る『THE BATMAN』

2022年3月25日(金)18時0分 シネマカフェ

『THE BATMAN-ザ・バットマン-』 (C) 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

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初日3日間の週末オープニング興収が3億7,000万円を突破し『ダークナイト』を超える洋画NO.1ヒットスタートを切った『THE BATMANーザ・バットマンー』。この度、ロバート・パティンソンやゾーイ・クラヴィッツらキャストやマット・リーヴス監督が心揺さぶるブルース・ウェインの心情について証言する特別映像が解禁。未公開メイキングシーンも収められている。




※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

監督・脚本・プロデュースを務めたリーヴスが、「ブルースの追い求める人生の意味とはいったい何なのか、これは非常に心理的な物語」「“俺は復讐だ”—(原作)コミックで何度も使われるこの台詞を彼に言わせたかった」と語る通り、劇中、バットマンは自身で度々口にし、敵からは「復讐野郎!」と罵られながらも、感情の赴くままに復讐心を炸裂させる。

今回解禁された特別映像でも、豪華出演者たちが本作で深く掘り下げられたブルースの心情についてそれぞれの視点で語っている。ロバートは「初めて会う人間にも私怨があるように戦う、ある意味両親を殺した敵への憎悪を感じるんだ」と言い、ゾーイは「すべてに白黒や善悪がつけられるわけではなく、大きなグレーゾーンも存在する」と意味深に語る。

ペンギンを演じるコリン・ファレルが「これまで語られてこなかったバットマンや街(ゴッサム・シティ)の過去が明かされる」と話し、バットマンと敵対する知能犯・リドラー役のポール・ダノ、バットマンと共に戦うゴードン警部補役ジェフリー・ライトや執事アルフレッド役のアンディ・サーキスもそれぞれ本作が非常にエモーショナルな物語であることを証言している。

本作の魅力は、ヒーロー映画の枠を超えて、バットマンとしては2年目で未完成のブルース・ウェインの心情を深く抉り出した人間ドラマである点だ。幼い頃に両親を殺されたブルースのトラウマは、やがて社会に対する復讐心となって彼の心を支配する。正義の名の下に、街を徘徊し悪を倒す際、ブルースの振り上げる拳には孤独感や喪失感、そして自身の中で偶像化された父トーマス・ウェインへの想いが溢れ出している。

犯罪が後を絶たないゴッサム・シティをクリーンにすべく市長選に出馬した父親への思慕、父親の不在がたえず彼に影を落とし、社会に対する復讐心が狂気へと向かわせるブルース。その姿は、見えぬ父を求め、同じく腐敗したこの街で社会的弱者として扱われ続け、絶望の淵から狂気へと自ら身を投じた男、映画『ジョーカー』のアーサーの姿とも重なる。出自はまったく異なるが、もしかしたら同じ思いに囚われた2人の数奇な巡り合わせも起こるのではと汲み取りたくもなる。

そんな憶測が飛び交う中、本作の未公開シーンが解禁に。バットマン/ブルースの最大の敵である史上最狂の知能犯・リドラーの残す謎サイトが映画の枠を越え存在していることが『ザ・バットマン』ファンの間でひそかに話題を集めていたが、劇中でブルースがリドラーが残したメッセージを解読し浮かび上がるサイト(※)が実際に存在したのだ。

公開されたのは、バリー・コーガン演じるエンドクレジット上ではアーカム囚人とだけ書かれた、顔も素性もよく分からない謎めいた人物とのシーン。彼の正体とは一体...!? 世界的なバットマン旋風を巻き起こし絶賛上映中にもかかわらず、映画本編にはない未公開シーンが解禁されるのは異例の事態。数時間か数日なのかは明かされていないが、期間限定での掲載となるらしい。なお、未公開シーンは、映画本編鑑賞後の閲覧を勧める。

『THE BATMANーザ・バットマンー』は全国にて公開中。

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