『べらぼう』<先生が見たのを書いてくだせえよ!>嫉妬する春草へすかさず提案した蔦重。見せ始めた名プロデューサーの片鱗に視聴者「単純な依頼はせず」「とどめの殺し文句」「人たらしの見本」

2025年3月25日(火)18時40分 婦人公論.jp


(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)

大河ドラマ『べらぼう』


横浜流星さん主演の大河ドラマ『べらぼう』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第12回「俄(にわか)なる『明月余情』」が3月23日に放送され、話題になっています。

*以下「俄(にわか)なる『明月余情』」の放送内容のネタバレを含みます。

●「俄(にわか)なる『明月余情』」あらすじ

昨年に続き吉原で行われることになった『俄(にわか)』祭り。

その企画の覇権を巡り、大文字屋(伊藤淳史さん)と若木屋(本宮泰風さん)らの間で戦いの火ぶたが切られた。

蔦重は、30日間かけて行われる俄祭りの内情を面白おかしく書いてほしいと平賀源内(安田顕さん)に執筆を依頼すると、朋誠堂喜三二はどうかと勧められる。

喜三二の正体は、かつて蔦重も会っていた、宝暦の色男とも呼ばれている秋田佐竹家留守居役のあの男だった…。

悔しそうにする春章


大文字屋と若木屋が張り合いを続けるなか、ますます盛り上がりを見せる吉原の『俄』祭り。

そんな中、つたやの店内では役者絵師・勝川春章(前野朋哉さん)が錦絵をじっと眺めていました。

しばらくして口を開いた春章は「ちくしょう…。何で湖龍斎なんだよ。こりゃ俺の仕事だろ」と苦々しくつぶやきます。

すると、その言葉を耳にしたつたやの従業員・留四郎は「そうか…。俄は芝居。芝居絵といやぁ春章先生」とこたえます。

提案を重ねる蔦重


そのやりとりを見ていた蔦重。キセルを置くとすっと立ち上がり、「春章先生。俄の絵、描きますか?」と春章にたずねます。

祭りはもう始まってしまった、と指摘する春章に対して「錦絵は難しいけど、墨摺の冊子ならできますよ」と提案を重ねる蔦重。

ハッと顔をあげた春章に対し、蔦重が「今日のが春章の手にかかればどうなんのか、俺も見てみてえし」と続けて話すと「だよな!」と応じる春章。

「今日のはこんなじゃねえ!これじゃねえよな!」と春章が高揚した様子を見せると、すかさず蔦重は「へえ!先生が見たのを書いてくだせえよ!」と伝えます。

平沢常富にも提案を


へへ!と喜ぶ春章。そこへ出羽国久保田藩の藩士で江戸城の留守居役・平沢常富(朋誠堂喜三二)がやってきます。

青本の企画を反故にしたことを詫びつつも、祭りを盛り上げた蔦重たちの貢献を褒める平沢を前に、すかさず「あの…序ぐらいなら書いていただくことできませんか?」と頭を下げた蔦重。

鱗形屋(片岡愛之助さん)との関係性もあり、一度は蔦重の元で青本を出すことは難しいという結論に至った二人でしたが、この提案に平沢は「お、おう」と承諾。

かくして春章の絵と喜三二の言葉が一冊になった『明月余情』は「俄の土産に」と飛ぶように売れ、つたやには客が殺到するのでした。

視聴者の声


礒田湖龍斎への嫉妬をみせた絵師・春草に対し、すかさず提案をして祭りの絵を描くことを快諾させつつ、交渉が頓挫した覆面戯作者・平沢に対しては次案を提示することで『明月余情』を完成させた蔦重。今回、その見事なプロデュースぶりに感嘆した視聴者が多かったようです。

たとえば「ライバルに悔しがっているところにスススっと提案する蔦重。商売がうまい。その絵が現代まで残ってるのも凄い」「ただ書(描)いてほしいと依頼しないのが蔦重。必ずその仕事が被依頼者でなければならない理由を伝え、その気にさせてから<俺それ読みてぇです>と殺し文句。ビジネスにおける人たらしの見本」「色んな思惑も邪魔も、ぜんぶ一回飲み込んで咀嚼して<エンターテイメント>として吐き出す。編集者としても抜き出た才覚」「蔦重の編集者スキルと、ブレーン平沢様のビジネスアイデア、今回特にすごかった!」といった声が、SNSやコメントなどを通じて見受けられました。

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大河ドラマ第64作となる『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった、”蔦重”こと蔦屋重三郎が主人公。

蔦重を演じるのは、NHKドラマ初出演となる横浜流星さん。脚本は、連続テレビ小説『ごちそうさん』大河ドラマ『おんな城主 直虎』などを手掛けた森下佳子さん。

さらに語りは、蔦重らを見守る吉原の九郎助稲荷(くろすけいなり)として、綾瀬はるかさんが担当する。

婦人公論.jp

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