ニンテンドーミュージアムが『AMDアワード』優秀賞 任天堂の宮本茂氏が笑顔「たぶん山内さんも『しょうがないな』と」

2025年3月25日(火)17時50分 オリコン

『第30回AMDアワード』授賞式に出席した宮本茂氏 (C)ORICON NewS inc.

 優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰する『第30回AMDアワード』(主催:一般社団法人デジタルメディア協会)の授賞式が25日、都内で行われた。ニンテンドーミュージアム(任天堂)が優秀賞を受賞した。

 受賞理由は「任天堂が1889年の創業以来発売してきた花札や玩具、ビデオゲームなど数多くの製品を展示した広報施設。展示では詳細な説明をあえて省いており、巨大なコントローラーで歴代家庭用ゲーム機の名作タイトルを2人がかりでプレイしたり、同社創業期の原点である花札を実際につくったりするなどのユニークな体験験を通じて、自身の思い出を振り返りながら、同社のものづくりにおける独創性とチャレンジの歴史を知ることができる。2024年10月2日のオープンからチケットの抽選販売に応募が殺到する状況が続いており、国内のみならず、外国からの来場者も多い。京都から世界へ日本のゲーム史を発信する新たな観光名所として、今後はより歴史的。文化的価値が高まっていくことも予想される」という内容だった。

 任天堂株式会社 代表取締役フェローの宮本茂氏が壇上へ。モノリスを受け取った後にスピーチすると「(対象が)デジタルコンテンツなのにミュージアムでいただいていいのかちょっと不安になったんですけど…」と苦笑いしながらも「過去の製品を展示してるエリアと、みんなが体験できるエリアを作った。体験できるエリアは、結構最新のデジタル技術を使ってます。ですので、ここにふさわしいんだと思います」と笑わせた。

 体験コンテンツの開発は任天堂のメンバーも楽しんでやっていたそう。「普段は長く遊べるものを作ってるんですけども、短く遊んで面白いものを作ろう、と。お客さんを直接見られるのがすごく楽しみで。一生懸命作ってくれました」と振り返った。また、ニンテンドーミュージアムの経緯も説明。「最初、ニンテンドーミュージアムをやろうか、という話になった時、任天堂の経営陣の中で『え〜』という感じになった。任天堂というのは商品を通じてお客さんとコミュニケーションを取る。だから自分たちのPRはしない、ということをずっと続けてきたんですけれども、ここ何年かで、いろんな資料が溜まってきた。で、工場を畳もうかという話があった。それから、お客さんに任天堂らしさを理解してもらえるチャンスがないのか。ということが話題になってきて、今回の決断に至りました。たぶん山内(溥)さんも『しょうがないな』と言ってくれてると思って作っています。そんなわけで、130年の歴史の中で任天堂があるんだとこと、僕らは開発しながらひしと感じていて。任天堂しかできないこととか、任天堂らしさはなんなんだってことを常にテーマに仕事、開発をしてきています。任天堂にしかできないチャレンジとユニークさを全部ここで体験してもらえるように作ってみました。ぜひとも親子3代そろって、ここで思い出を語り合って、そして体験していただけたらうれしいと思います」と呼びかけていた。

■『デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’24/第30回AMDアワード』主な受賞一覧
【大賞/総務大臣賞】『ゴジラ-1.0』
【AMD理事長賞】Netflixシリーズ『地面師たち』
【優秀賞】HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』、駅ピアノ 空港ピアノ 街角ピアノ、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』、『ゴジラ-1.0』、「スマートフォンAQUOS」CM『ああ、松田優作に、使って欲しい。』、ニンテンドーミュージアム、Netflixシリーズ『地面師たち』、「Bling-Bang-Bang-Born」、Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)、『ラストマイル』
【功労賞】桜井政博(有限会社 ソラ代表)
【江並直美賞(新人賞)】押山清高(アニメーション監督・アニメーター・株式会社ドリアン)
【リージョナル賞】『みんなの防災アプリ』
【30周年特別賞】村井純(慶應義塾大学 教授)

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