舘ひろし 能登に「恩返しできれば」 藤井道人監督と自信の再タッグで出演「映画史に残る感動作」

2025年4月17日(木)6時0分 スポーツニッポン

 ◇11月14日公開映画「港のひかり」

 俳優の舘ひろし(75)が、藤井道人監督(38)の新作映画「港のひかり」(11月14日公開)に主演する。2021年「ヤクザと家族 The Family」に主演した舘が、「もう一度ご一緒したい」と藤井監督の才能にほれ込み、企画段階から議論を重ね脚本を練り上げた意欲作。「一見の価値がある、映画史に残る感動作だと自負しております」と自信を見せている。

 やくざの過去を捨てた漁師と、事故で視力を失った少年が出会い、年齢の差を超えて友情をはぐくむ十数年を描く。漁師が少年の未来に光をともすために生きようとする自己犠牲の物語だ。

 舘は「かつて親分に教えられた、人の強さとは何か、誰かのために生きるとはどういうことかという思いを愚直に守りながら、漁師として孤独に生きようとする男。藤井監督と何度も話し合い作り上げました」と役柄を説明。「強い男とは何かを考えた時、石原裕次郎さんや渡哲也さんの生きざまが頭をよぎりました」と並々ならぬ覚悟で演じたことを明かした。

 カメラマンの木村大作氏(85)による35ミリフィルムでの撮影で、23年10〜12月に能登半島、富山でロケを行った。舘は「能登半島の美しい自然を、役者の心情とともに見事に焼き付けてくださいました」と感謝。藤井監督は、「木村さんとの共同作業は発見と勉強の連続。舘さんが優しく声をかけてくれたことが毎日の心の支えでした」と、2人の大先輩に最敬礼だ。 

 だが、クランクアップ直後に能登半島地震が起き、フィルムに収められた美しい風景は一変。舘は24年2月に石川県輪島市などで炊き出しを行い、被災地を勇気づけた。「地元の皆さまの多大なるご協力を頂いて完成した作品。本作を通して、少しでも恩返しができればと願っております」とエールを送った。

寺島しのぶ長男尾上眞秀「舘さんとよく焼き肉に」】

 少年役には、女優の寺島しのぶ(52)の長男で、歌舞伎俳優の尾上眞秀(12)が抜てきされた。初の映画出演で、目が見えない設定のため、盲学校に通うなどして役作り。「張り切ってやりました。舘さんはいつも優しくて、よく焼き肉屋さんに連れて行ってくれました。撮影の最後の日は、皆さんと別れたくありませんでした」と振り返った。藤井監督は「日本映画界の未来といっても過言ではない、素晴らしい演技」とべた褒めしている。

【母の葛藤吐露「つらく言うことも…」】

 寺島は16日、東京・紀伊国屋サザンシアター TAKASHIMAYAで舞台「リンス・リピート—そして、再び繰り返す—」(きょう17日初日)の通し稽古を行った。弁護士として家庭を支える母親役。「結構キツい母親。この役を好きか嫌いかと言われたらあまり好きじゃない」と苦笑いしつつ「私も息子(眞秀)が同じような仕事をしているので、時につらく言ってしまうこともある」と親としての葛藤を口にした。東京公演は同所で来月6日まで。

スポーツニッポン

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