67歳・ASKA、若い頃の歌声が復活「ギフトだと思う」 90年代の名曲を歌う楽しさや海外への思いも語る
2025年4月22日(火)17時0分 マイナビニュース
歌手のASKAがこのほど、東京・渋谷のNHKで行われた『tiny desk concerts JAPAN〜ASKA〜』(総合 4月27日24:25〜24:54ほか)の収録に参加。その後、報道陣の取材に応じ、収録の感想や音楽活動への思いを語った。
○『tiny desk concerts JAPAN』で「SAY YES」など5曲歌唱
アメリカの公共放送NPRがネット展開し、全世界にブームを巻き起こした音楽コンテンツ『tiny desk concerts』。アーティストたちが文字通り「NPRオフィスの小さな机」でパフォーマンスし、オーガニックなサウンドと親密なライブの雰囲気で全米の人気コンテンツへと成長した。NHKは本家米国NPRよりライセンス供与を受け、日本のアーティストで『tiny desk concerts JAPAN』を制作・放送。昨年度に続き、総合および国際放送でのシーズン2の放送が決定し、その初回にASKAが登場する。
収録はNHKのオフィスの一角で行われ、同局のスタッフら約200人が熱い視線を注ぐ中、ASKAは「はじまりはいつも雨」「SAY YES」「僕はこの瞳で嘘をつく」「太陽と埃の中で」「PRIDE」を歌唱し、即興で曲を作って披露する場面も。ASKAの贅沢な生歌に皆が酔いしれた。
今まで経験したことがない小さな規模のライブに挑戦したASKA。「聴いている人が近いのは苦手なんです」と打ち明けるも、「観客が盛り上げてくれて、ムードを作ってくれると楽しいですよね。うまいことやられました」と存分に楽しめたようだ。
ライブ中、アマチュア時代の感覚にもなったそうで、「大学のときに掘っ建て小屋で練習していた感覚を思い出しました。原点ですよね」としみじみ。「あのときはうまくなりたいとか練習したいとかではなく、自分が歌っていることの喜び、歌う気持ちよさがあり、それを思い出しました」と語る。
披露した楽曲は90年代のヒット曲を中心に構成されたが、昔の曲を披露することに抵抗を感じていた時期があったと明かす。
「ある時期は、90年代の自分の曲を中心に歌うことに抵抗があって新曲を歌っていましたが、最近は抵抗なく歌えるようになりました。さらに喜んでもらえるということが乗っかって楽しんでいます」
○海外活動は「『日本人の皆さんこんにちは』という境地に」
現在67歳のASKA。年齢を重ねて若い頃の歌声が復活してきているそうで、それもあって90年代の曲を積極的に歌うようになったという。
「不思議なことになぜかこの年齢で声が復活してきたんです。これは僕にもう一ついただいたチャンスだと思っているので、このチャンスがいつまで使えるかわかりませんが、使える間にたくさんシャウトするような昔の楽曲をちゃんと歌っておきたいなと思っています」
歌声を復活させるために何かしたのか聞かれると「何もしてないです。これはギフトだと思います」と答え、「90年代の楽曲のキーに難なくいける。普通は年齢がいくと必ず落ちるんですけど、僕は何が起こったかキーを戻したんです」と不思議な現象に自分自身も驚いているようだった。
CHAGE and ASKAとしてアジアを中心に世界でも活動し、現在もソロで積極的に海外公演を行っているASKA。もともと海外に歌を届けたいと思って海外に進出したわけではなく、「知らないうちに、気がついたらアジア中で僕らの曲を歌ってくれていて。順序が逆で、迎え入れてくれたんです」と振り返る。
また、海外ライブへの思いに近年変化があったそうで、「今は世界で活躍されている日本人の方たちが世界中にいる。そういう人たちに向けて、僕が海外に行って『日本人の皆さんこんにちは』という境地になっています。もちろん外国の方もウェルカムですが、向こうで仕事されたり生活されている日本人の方にたくさん来てもらって、『日本から来たよ』って言いたいじゃないですか」と笑顔で話していた。
(C)NHK