藤ヶ谷太輔、「人生で1番好きな小説」『傲慢と善良』実写化で奈緒とW主演 原作・辻村深月氏も絶賛

2024年4月24日(水)7時0分 オリコン

映画『傲慢と善良』ティザービジュアル (C)2024「傲慢と善良」製作委員会

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 6人組グループ・Kis-My-Ft2藤ヶ谷太輔と俳優の奈緒が、9月27日公開の映画『傲慢と善良』でW主演することが決定した。2019年に単行本が発売された、人気作家・辻村深月氏による同名小説。かねてから原作ファンを公言してきた藤ヶ谷と辻村作品の映画に出演をすることを「夢だった」と語る奈緒がキャスティングされた。2人はドラマ『やめるときも、すこやかなるときも』以来4年ぶり2度目の共演となる。

 主人公の西澤架(藤ヶ谷)と坂庭真実(奈緒)はマッチングアプリで出会い婚約するもその直後、真実が突然失踪してしまう。彼女を探すうち“知りたくなかった過去と嘘”が明らかになる。すべてをさらけ出した2人がたどり着く“一生に一度の選択”を描くドラマティック恋愛ミステリーを描く。

 30代になりマッチングアプリで出会った真実と付き合うもなかなか将来を決めない「傲慢」な架を演じるのは藤ヶ谷。この小説に出会ったときから衝撃を受け「一番心に刺さって感銘を受けた小説。もし映像化されるなら絶対に自分が演じたい」という強い意志が伝わり、満を持しての出演となった。

 また、親の敷いたレールの上で「善良」に生きてきたが婚約直後謎の失踪をとげる真実を演じる奈緒もまた「辻村先生の映画に出るのが夢だった」とし、「ミステリー要素がありながら、人生の選択について見つめ直すことができる作品。誰のどの部分に共感するか、人によって解釈が変わる面白さもある」と原作の魅力を熱弁している。

 撮影現場に訪れた辻村氏自身も「このお2人に架と真実を託せて本当によかった」と絶賛する。藤ヶ谷と奈緒は、撮影現場では恋愛観から人生観に至るまでさまざまなことについて話し合い、人生のすべての価値観を共有したよう。久しぶりの共演に「お互い大人になった気がする」と語っている。

 監督は『東京喰種トーキョーグール』や『サヨナラまでの30分』を手掛け、公開待機作の『ブルーピリオド』でもメガホンをとった萩原健太郎氏。脚本は、ドラマ『最愛』にて感情を揺さぶるセリフと緻密な構成力で大きな反響を巻き起こした清水友佳子氏が担当。辻村氏からの信頼も厚く、原作者と脚本家がお互いにリスペクトの念を持ちながら映画の脚本が出来上がった。

 新進気鋭のイラストレーター雪下まゆ氏が、映画化に向けて原作版の「その先の物語」を表現するイラストを描きおろし。原作版では真実が一人で夜景をぼんやりと見つめている姿だが、今回は架と真実の2人で登場。真実が肩にもたれ掛かり同じ方向を見ているようで、2人の目線の先はどこかそろっていない。温かい雰囲気のなかにもミステリアスな要素が秘められている、見る者の想像力が掻き立てられるティザービジュアルとなった。

 あわせて場面写真も解禁となり、失踪した真実を探す架の、心配そうにも、切羽詰まったようにも見える表情と、原作の表紙を彷彿(ほうふつ)とさせる真実の表情の対比が、2人のすれ違いを予感させる。今作への期待が高まる場面写真となっている。

■キャストコメント

▼藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)

映画化が決まる前から、「人生で1番好きな小説」に挙げていたほどこの作品が大好きでした。辻村さんは僕のこと知っているのかなって思えるぐらい、僕自身の物語のように思いました。「もし映画化するなら絶対に架を演じたい。叶わなければ一生後悔する」と思い、原作の関係者の方へもアプローチしてご縁がつながり本作のオファーをいただきました。僕の俳優人生の中でも並々ならぬ想いで演じました。まだ気づいていない潜在的な感情に気づくことができ、自分の世界が広がるような作品です。恋愛面だけでなくミステリー要素も織り込まれているとても魅力的な作品です。

▼奈緒

辻村先生の作品に出演したいとずっと思っていたので今回夢が叶ってうれしいです!私自身いいところばかりの人間ではないのですが、昔から「いい子だよね」と善良に見られることも多いので真実とリンクしました。地方出身ならではの恋愛観や価値観にも共感できましたし、私自身30代目前となり人生の選択を考える時期になりましたので、さまざまな選択が描かれているこの作品に出会えて幸せです。藤ヶ谷さんや監督と結婚や恋愛の価値観についてとことん話し合いました。自分が好きになれなくて蓋をしたい気持ちを「傲慢と善良」という言葉が救ってくれるような、とても希望のある作品です。

■スタッフコメント

▼萩原健太郎監督

架は天然なんだけどどこか憎めないキャラクターです。スターなのに誰とでも常にフラットに接する藤ヶ谷さんと重なる部分を感じました。藤ヶ谷さんのコアにあるそういう人間に対する優しさが常ににじみ出て、現場でどんどん架の事が好きになりました。奈緒さんは真実というキャラクターの背景をどこまでも深く広く想像力をもって演じてくださいました。撮影前は想像していなかった真実の姿を見る度に、真実が自分の想像を超えて魅力的な女性であると気付かされました。原作小説の行間にある架と真実の感情の機微(きび)をお2人が繊細に表現してくださったお陰で、実写映画化した意味を強く感じました。「傲慢」さと「善良」さは表裏一体で、きっとその狭間を行き来しながら生涯付き合っていかなければなりません。本作が、完璧じゃない他人や自分を受け入れて前に向かって進む一助となることを願っています。

▼脚本:清水友佳子

発売以来、多くの読者の心を揺さぶり続ける本作の脚色を担うプレッシャーは計り知れないものでした。小説の完成度があまりにも高いため映像作品として再構築するのは大変難しい作業でしたが、世界観を見誤らぬよう何度も原作を読み返し、辻村先生の助言もいただきながら執筆を進めました。完成した本編を見て強く印象に残ったのは、藤ヶ谷太輔さんと奈緒さんの圧倒的な表現力です。不完全だからこそ愛おしい架と真実がそこにいました。お2人の緻密で繊細なお芝居が、物語に深い奥行きを与えてくださいました。ラブストーリーでもあり人間ドラマでもある本作が、観てくださった皆様に愛していただける作品になることを祈っています。

▼原作:辻村深月

「あ、架と真実がいる」お2人の姿を撮影現場で目にしての、最初の感想でした。ただ、原作の2人はともに一癖も二癖もある人たち。そんな架と真実そのものと言われるのは抵抗もありませんか?と尋ねる私に「いえ!今この瞬間は、その言葉が何よりもうれしいです」と藤ヶ谷さんがこたえ、奈緒さんがほほ笑みながらうなずいてくださった瞬間、ああ、このお2人に彼らを託せて本当によかった、と感じました。何年も前から架役の藤ヶ谷さんが原作を心に深く刺さった本としていろんな場面でお話ししてきてくださっていたこと、真実役の奈緒さんが中学生の頃から私の本を愛情深く読んできてくださったこと、以前からうかがって、とても光栄に思い、感謝してきました。映画の完成を心から楽しみにしています。

オリコン

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