日曜劇場『キャスター』で存在感を放つ「道枝駿佑」。俳優・表現者としての魅力に迫る
2025年5月10日(土)13時5分 All About
日曜劇場『キャスター』で高い評価を得ている、なにわ男子の道枝駿佑さん。サイドストーリー『恋するキャスター』では主演を務めるなど、大活躍中です。今回は、道枝さんの俳優としての魅力に迫ります。(サムネイル画像出典:『キャスター』公式Instagram)
そんな人気ドラマで「ニュースゲート」の新米AD・本橋悠介を演じているのが、なにわ男子の道枝駿佑さんです。本橋は、ジャーナリストを目指してアメリカの大学に留学した経歴を持ちながら、作中では常に進藤に振り回されるキャラクター。ドラマの中ではイマドキの青年らしい素顔も見せており、自然体な演技が高評価を得ています。4月27日に放送された3話では、本橋が進藤と激しく対立する姿が描かれるなど、主要キャラクターとして大活躍中。そこで、今回は道枝さんの過去の仕事を振り返りつつ、俳優としての実力に迫ってみようと思います。
道枝駿佑のこれまでの経歴と仕事は?
まず、簡単に道枝さんのプロフィールをおさらいしましょう。2014年に12歳で旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)に入所した道枝さん。2017年にはドラマ『母になる』(日本テレビ系)に出演し、美しいルックスと初々しい演技で評価を得ることに成功します。ファッション誌『ViVi』(講談社)が発表する「国宝級イケメンランキング」では、2019年の下半期に「NEXT部門」で1位を獲得。2022年の上半期には「NOW部門」でも1位に選ばれるなど、“国宝級”のルックスで一気にファンを増加させます。2021年11月12日には、なにわ男子のメンバーとしてシングル『初心LOVE』でCDデビュー。着実にスターへの道を歩み続けています。俳優としての評価を上げる道枝駿佑
そんな道枝さんは、グループの中でも俳優業が好調なメンバーです。俳優としてブレークするきっかけとなったのは、2022年に放送されたドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)でしょう。5代目「金田一一」に抜てきされて主演を担当するわけですが、この役はかつて堂本剛さん、松本潤さん、亀梨和也さん、山田涼介さんが演じてきた役。ちなみに、道枝さんが事務所に入所したきっかけは、2014年に放送された『金田一少年の事件簿N』(日本テレビ系)で金田一一を演じていた山田さんを見たこと。まさに人生を変える作品となりました。2022年のドラマ『金田一少年の事件簿』では、5代目ということで先輩たちと演技を比較されたわけですが、道枝さんは独自の金田一一を熱演。どこかかわいらしさがありながら、スタイリッシュな雰囲気も感じさせる役づくりで高評価を得ました。
さらに、同年に公開された映画『今夜、世界からこの恋が消えても』でも、高い演技力を披露。福本莉子さんとダブル主演を務め、難病である「前向性健忘」を患うヒロインを支える青年・神谷透を演じました。この作品は、一度眠ると記憶を失ってしまうヒロイン・日野真織を中心にストーリーが展開。不本意な形からはじまった2人の恋が美しく彩られ、真実の愛にたどり着く様子が描かれました。道枝さんは、徐々に真織を大切に思う心が芽生え、本気の恋に落ちていく透の心の移り変わりを丁寧に表現。映画は大ヒットを記録し、韓国でも高い興行収入をあげて、アジアでの人気を高めることに成功しました。
キャラクターが存在しているかのように仕上げる演技力
道枝さんの俳優としての魅力は、役づくりのうまさにあると感じます。映画『461個のおべんとう』でナイーブな少年を演じたかと思えば、目黒蓮さんとダブル主演を務めたドラマ『消えた初恋』(テレビ朝日系)ではコミカルな学園ラブストーリーに挑戦。2023年放送のドラマ『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)では、主演の広瀬アリスさん演じるドン底OLをサポートするミステリアスな大学生役を担当し、クールな演技を見せました。このほかにも、2023年に放送された『24時間テレビ』(日本テレビ系)内のスペシャルドラマ『虹色のチョーク 知的障がい者と歩んだ町工場のキセキ』では、障がいがある人と健常者の垣根を感じながらも、人が心の底から信頼し合う様子を丁寧に表現。ここ最近でいえば、2024年放送の主演ドラマ『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)で演じた美島零(ゼロ)は、カリスマ的なダークヒーローで、ドラマの途中まで謎が多い特殊な役でした。
どの役も似たものがなく、それぞれつくり込みが難しそうですが、道枝さんはそのキャラクターがもともと存在していたかのように仕上げます。今回の『キャスター』で演じる本橋もそうですが、自然体でありながら魅力ある役にするのが上手。台本や設定の理解度が高いから、どの作品でもハマる役をつくり出せるのでしょう。国宝級イケメンだけあってビジュアルが注目されることも多いですが、役づくりを含めた演技力も相当なもの。若手俳優としては、トップクラスの実力を持っていると言えます。
アイドルとしての魅力も感じられる『恋するキャスター』にも注目!
さて、『キャスター』で演じている本橋は、サイドストーリーの『恋するキャスター』(U-NEXT)では主人公。本編はかなり社会派な作品でシリアスな場面が多いのですが、『恋するキャスター』は本橋を中心として葛藤や成長、恋が描かれるラブコメディー作品です。こちらでは、コミカルでかわいらしい本橋を見ることができ、道枝さんのアイドルとしての魅力を十分に感じられます。本編とサイドストーリーで幅広い演技を披露しており、道枝さんの俳優としての実績をさらに生み出すことになるでしょう。そんな道枝さんは、作品ごとに俳優としてレベルアップしているように思えます。今回の『キャスター』では阿部さんをはじめ、多くの演技派俳優たちと共演中。本橋を演じることで新しい魅力が開花するはずです。アイドルという枠に収まらず、俳優としても成長を続ける道枝さん。表現者としてさらなる力を付けることに期待しましょう。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
(文:ゆるま 小林)