南部虎弾さん、表舞台で見せなかった妻や仲間たちとの姿…河合優実衝撃「ちょっとすごい回ですね」

2024年5月11日(土)18時0分 マイナビニュース

●「こんな瞬間、見ていいのかな」という映像
女優の河合優実が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00〜 ※関東ローカル)のナレーション収録に初挑戦した。担当したのは、12日・19日の2週にわたって放送される『芸に命をかけた人 〜南部虎弾と妻の約束〜』。過激な芸を売りにするパフォーマンス集団・電撃ネットワークのリーダーで、今年1月に亡くなった南部虎弾さんと、彼を支え続けた妻を追った作品だ。
『ザ・ノンフィクション』は毎回録画するほどのファンだという河合。そのナレーションを熱望していただけに、喜びをあらわにしながら、これまで表舞台で見せてこなかった南部さんの妻や仲間たちとの姿に「ちょっとすごい回ですね…」と衝撃を隠せない——。
○「私の腎臓を一つあげてもいいよ」
1990年に結成された電撃ネットワークは、体を張った芸でブレイクするも、次第に「不適切過ぎる芸」と見なされ、テレビに出られなくなる。南部さんは、日本での活動に限界を感じ、活躍の場を海外に求めると、「TOKYO SHOCK BOYS」の名で、またたく間に世界に知れ渡ることになった。
しかし、過激な芸と不摂生は、南部さんの体を痛めつけていき、2011年に糖尿病と診断。17年には心不全を起こし、バイパス手術で一命を取り留めた。それでも「生涯現役を貫きたい」という願いをかなえたのは、18歳年下の妻・由紀さんだ。「私の腎臓を一つあげてもいいよ」と、19年に行われた妻から夫への「夫婦間腎移植」。妻からもらった“命”で南部さんは再び舞台に戻り、芸人としての復活を果たしたのだが…。
○自分の人生にも思いを馳せられる
収録を終えて、「ちょっとすごい回ですね…」と第一声を発した河合。「南部さんが亡くなってしまった直後のメンバーの皆さんの病院のエレベーターの中の雰囲気や、お葬式で奥さんが泣き崩れる姿など、亡くなることが前提ではなく始まっている取材だから、信頼関係があって撮れたのだと思いました。“こんな瞬間、見ていいのかな”という映像が、本当に胸に刺さりました」と振り返る。
その上で、「南部さんの生きた人生はエネルギッシュで、すごく特殊に見えるかもしれないですが、奥さんの気持ちや南部さんを取り巻く周りの人などから、見る人にも身に覚えがあるような感動がすごくあると思いました。南部さんの生き様と合わせて、自分の人生にも思いを馳せられるような回になっていると思います」と呼びかけた。
●『アメトーーク!』きっかけで『ザ・ノンフィクション』ファンに
バラエティ番組『アメトーーク!』(テレビ朝日)で放送された「ザ・ノンフィクション大好き芸人」(2020年2月20日放送)をきっかけに、『ザ・ノンフィクション』を頻繁に見るようになったという河合。
「いろんなドキュメンタリーがありますが、本当に飾らない姿の人ばかり出てくるということを力説されて、面白そうだなと思って、毎回録画するようになったんです。マネージャーさんもファンで、チーフマネージャーさんともいつも車の中で“ザ・ノンフィクション見た?”って話すので、ナレーションは熱望していました」
その魅力を聞いてみると、「自分もカメラを向けられる側ですが、『ザ・ノンフィクション』はきれいなところばかりを見せないことでいろんな側面が浮かび上がってくるし、撮っている側の人の存在も結構感じるんです。密着を進めていって、全然予期しない方向に結末が行ったり、そういうところも面白いなと思って見ています」と回答。
お気に入りの回は、国道沿いにトタン張りの小さな建物が立ち並ぶ飲み屋街「塙山キャバレー」の人々を追った『酒と涙と女たちの歌』で、「すごく行ってみたいと思いますし、切ないですよね」と興味津々。また、浅草の人力車俥夫の研修生たちの修業を追った『人力車に魅せられて』も心に残っているという。
そんな『ザ・ノンフィクション』フリークの河合でも、今回のドキュメンタリーは「ちょっとすごい回ですね…」と衝撃。「お葬式や散骨での奥さんの姿を見て、こんなに泣きそうになってしまったのは久しぶりでした」といい、収録では声を震わせながら読む場面もあった。
●河合優実2000年12月19日生まれ、東京都出身。19年にデビュー。21年、映画『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』などの演技で、第64回ブルーリボン賞新人賞などの賞に輝いた。その後も、『ある男』『PLAN 75』『愛なのに』『ちょっと思い出しただけ』(22年)といった作品で多くの受賞歴がある。23年、連続ドラマ初主演を務めた『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK BSP)がギャラクシー賞テレビ部門の7月度月間賞と23年度奨励賞を受賞。24年1月期放送のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で話題を集め、坂東龍汰とW主演の『RoOT / ルート』(テレビ東京ほか)で地上波連続ドラマ初主演を果たす。

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