【THE SECOND】伏兵ツートライブ、天国の父にささぐV 周平魂、賞金で「おとんの墓作りますわ」
2025年5月17日(土)23時41分 スポーツニッポン
芸歴16年以上のベテラン芸人たちによる賞レース「THE SECOND〜漫才トーナメント〜2025」グランプリファイナルが17日、東京・台場のフジテレビで行われ、初優勝した結成18年目のツートライブが優勝記者会見に出席した。
1回戦では295点のグランプリファイナル史上最高得点でモンスターエンジンを撃破。準決勝でははりけ〜んずを、決勝でも囲碁将棋と、実力者を次々と破っての頂点だった。
会見場には、ボケの周平魂(41)、ツッコミのたかのり(41)がそろって「意味分かってない」と首をかしげながら登場した。
喜びを伝えたい人について聞かれた周平魂は、「俺を産んでくれた女…」とつぶやいた。たかのりから「お母さんやろ!」とツッコミを受けたが、再び「奥さん、子供…血の感じですね」と、独特な言い回しを連発して笑わせた。また「おやじが去年、死んだんですよ」とも告白。「間に合わんかったな。(近くで)見切れて見ているかもしれない」と笑わせていた。
賞金の使い道を聞かれると、「おとんの墓作りますわ。ばーん!」と宣言した。「急に死にはったというか、がんやったんですけど…。お墓をどうしようか。作るか作らないかみたいな、おかんとしゃべっていて。結局、作ろうかとなって」。母とも相談して、作ることを決めたが、「結構高いんですね」と、その値段に驚いたという。そんな時にまさかのビッグな臨時収入。「優勝したらやるわと。また大口たたいて…。作るしかしゃあないですね」と話した。
病床の父に、下の世話をしていたという周平魂。その時に父からは「お前はもうチャンピオンだよ」と言葉を掛けられたことがあったという。その時には「何のチャンピオンだよ?ケツ拭いて…」と不思議に思ったというが、どんな巡り合わせか、父の言葉はこの日、現実になった。
「ホンマにチャンピオンなったよって、墓石に…刻まんか」。しっかりボケも挟みつつ、「ここから見守ってね。僕が手を合わせにくるところを作りましたよという気持ちだけで(墓を作る)」と約束した。
ツートライブは1回戦でモンスターエンジンを、準決勝ではりけ〜んずを撃破。決勝でも優勝候補の囲碁将棋に287—278で破るなど、大物斬りを次々と破って頂点に。賞金1000万円を手にした。
「THE SECOND」は結成年16年以上で、メジャー賞レースの出場資格を失った、全国ネットの漫才賞レース優勝経験のない漫才師たちが目指す第2のチャンスとして、2023年に第1回が行われた。大会はトーナメントの勝ち抜き方式。採点は100人の観客が1〜3点の持ち点で採点し、上位が次のラウンドへ進出する。ネタ時間は6分。今年は140組がエントリーした。23年はギャロップが優勝。昨年はガクテンソクが、それぞれ優勝した。優勝賞金は1000万円で、ほか副賞が与えられる。今大会はツートライブ、モンスターエンジン、マシンガンズ、はりけ〜んず、囲碁将棋、吉田たち、金属バット、ザ・ぼんちの8組がグランプリファイナルに進出。MCは東野幸治。
◇ツートライブ 大学の同級生だった、たかのり(41)と周平魂(41)により、2008年結成。アマチュア時代からM−1グランプリに挑戦し、最高成績は準々決勝(7回)。「2つの部族」を意味するコンビ名は、たかのりの祖先が海賊という話から、周平魂が自分の祖先が山賊だと張り合ったことから。