祖父を探して北極圏へ…アニメーション『ロング・ウェイ・ノース』リリース

2020年9月18日(金)15時0分 シネマカフェ

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』(C)2015 SACREBLEU PRODUCTIONS / MAYBE MOVIES / 2 MINUTES / FRANCE 3 CINEMA / NORLUM

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高畑勲監督が称賛し、フランスでの劇場公開から3年越しで昨年、日本でも公開された傑作アニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』のBlu-ray&DVDが12月2日(水)よりリリースされることが決定した。



本作は、19世紀のロシアを舞台に、貴族の子女サーシャが行方不明の祖父を探すため、北極圏を目指す冒険物語。アヌシー国際アニメーション映画祭にて観客賞、TAAF(東京アニメアワードフェスティバル)でグランプリほか、国際的なアワードで多数の賞を受賞し、各界の著名人が称賛した注目作だ。


本作の視覚的な世界観は時間をかけてつくられたそうで、レミ・シャイエ監督の絵は本来かなり写実的だが、アニメーションの制約に応えるべく単純化させる必要があったため、監督は人物の感情描写に注力することにし、あえて衣服のシワやボタン、靴紐といった多くの線を無くし単純化を極めた。


また、船やそりといった乗り物はCGでモデリングしてからベタ塗り、そのほかに関しても、デッサン画家が描いた線をアニメーターがベタ塗りして描き直し、単色ベタ塗りにするという手法を採用。彼らはパソコン上で作業したため、監督は“本作は、ペーパーゼロの作品だ”と紹介している。


そしてこだわりは登場する船にもあり、本作で象徴的に描かれている、サーシャが乗り込むノルゲ号の外観に関してはいくつもの案が次々と出された。監督はまず、シャクルトンのエンデュアランス号での遠征を撮影したフランク・ハーレイの写真を参考にしたが、アニメ化するには人数が多すぎる問題が。そこで船好きのアニメーターに声をかけ、スウェーデンのトレ・クロノール号の図面から蒸気推進を搭載したマストが2本の帆船を思いついたのだという。


さらに、劇中の多くの音源が実際のルクーブランス号の船上で収録。船員の様々な日常の動作、所作を撮影し、本作の音の世界観を形成するに役立つ音源(ドアの開閉や揚げ板に響く音、船体やロープの軋む音、帆が立てるバタバタとそよぐ音など)を収録と、こだわりがたくさん詰まった作品となっている。

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』Blu-ray&DVDは12月2日(水)リリース、DVDレンタル同時開始。

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