中国の買い替え政策、回収された携帯電話などは「電子ゴミにならない」―中国メディア
2025年4月12日(土)6時0分 Record China
中国政府が補助金を使って進める買い替え政策で回収された携帯電話などがどうなるかを中国メディアが特集。廃棄物のリサイクルが強化され、「電子ゴミにはならない」と強調した。写真は回収された携帯電話。
中国経済が低迷する中、政府が補助金を使って進める買い替え政策で回収された携帯電話や家電、自動車などがどうなるかを中国メディアが特集した。記事は今年の政府活動報告では「廃棄物のリサイクルを強化し、再生材料の使用を広めるとしている」と指摘。「電子ゴミにはならない」と強調した。
中国網は「中古品の回収処理は安全で、信頼できるのだろうか」との疑問は民生の新たな注目点であり、グリーンな発展の新業態でもある」と前置き。携帯電話のケースを紹介した。
携帯電話の場合、中国資源循環携帯電話安全回収処理モデルプロジェクトの試験運転がすでに完了し、省都向けに携帯電話安全回収処理サービスの提供を開始した。消費者は「芯碎無憂」小程序(ミニプログラム)で注文できる。
携帯電話などのデジタル製品が国による補助金の対象になると、上海市民の張さんは新型携帯電話を購入した。中古の携帯電話は自宅付近の回収店に預け、当日中に現地の廃電子製品分解処理資格を持つ企業に運ばれた。
自動化仕分けラインでは、赤外線分光計が携帯電話の「全身検査」を行い、その金属含有量を分析する。「銀含量0.19グラム、銅25.8グラム、パラジウム0.015グラム」の再利用基準を満たす基板が溶解炉に入ると、0.034グラムの金が徐々に析出された。
同時にプラスチックケースが粉砕されペレットになり、パレットなどの木材・プラスチック複合材料製品の製造に使用できる。小型イヤホンは音響テストを経て補聴器工場に送られ、聴覚障害者による音の世界の再構築を支援する。この中古携帯電話はその他の新製品の原材料に「変身」し、人々の生活に再び進出する。
中国網は「このような技術の変革と製品の転化は単なる一例ではない」と説明。「国家発展改革委員会と商務部のデータによると、2024年の廃家電回収量は前年比14.83%増の63万トン以上で、廃家電規範化分解量は同20%以上の増加となった。廃車回収量は同70.7%増の787万2000台」と続けた。
さらに一連のプロセスは①二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を減らす環境保護効果②3000万人以上の雇用を生んでいる経済効果③運輸・廃棄の全フローをリアルタイムで監視し個人情報の安全を保証する安全効果—をもたらすと言及。「廃棄・中古物資を宝とし、循環経済を選択肢から必須項目にする。この理念と技術からサービスに至る系統的な変革において、中国経済のグリーンで新しい中身が増えている」と誇示した。(編集/日向)