米国チームVS中国チームで関税戦争、互いに責任の押し付け合い―仏メディア
2025年4月17日(木)17時0分 Record China
16日、仏RFIは、「米国チーム」と「中国チーム」による世界的な関税戦争が繰り広げられており、互いに「ボール」を押し付け合っていると仏紙ル・モンドの報道を紹介した。
2025年4月16日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、「米国チーム」と「中国チーム」による世界的な関税戦争が繰り広げられており、互いに「ボール」を押し付け合っていると仏紙ル・モンドの報道を紹介した。
同紙はホワイトハウスのリービット報道官が15日、関税問題についてトランプ米大統領が改めて「中国との合意に前向きだが、合意に至る必要があるのは米国ではなく中国だ」述べたことを明らかにした上で「ボールは中国のコートにある」と強調し、関税戦争を終結させたいのであれば動くべきは中国だとの認識を示したことを伝えた。
一方で、中国外交部の林健(リン・ジエン)報道官も同日に「米国が本当に対話と交渉によって問題解決を望むのであれば、極端な圧力の行使や脅し、恐喝をやめ、平等・尊重・互恵の原則に基づいて中国と対話すべきだ」と主張したことを紹介している。
また、中国がトランプ政権の関税政策に対して、ボーイング社をはじめとする米国企業から航空機関連の設備や部品の購入を全面停止するよう指示したというブルームバーグの報道を紹介するとともに、米国の農作物輸出業者に対する輸出許可の更新を停止するといった報復措置を講じていると伝え、香港の郵便当局も「自由港として関税引き上げは不当と認識」して16日に米国向けの荷物発送を停止したと報じている。
さらに、習近平(シー・ジンピン)国家主席がマレーシアを訪問するなど、東南アジア諸国との連携を強めることで米国との関税戦争に対処しようとしていることを伝えた。
同紙は「米国チーム対中国チームの関税戦争」というテーマのほかに、欧州、韓国、カナダなども米国の関税政策に影響を受けていることを紹介。EUのフォンデアライエン欧州委員長が米国との交渉において優位に立てるとの自信を見せた一方、カナダは米国製自動車の輸入を認めることで対立緩和を図ろうとしており、自動車と半導体の対米主要輸出国になっている韓国も、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官が来週訪米してベッセント財務長官と交渉を行う予定だと報じた。(編集・翻訳/川尻)