「廃棄物を宝に変える」循環経済の発展を加速―中国

2025年4月20日(日)16時0分 Record China

政府活動報告で、廃棄物のリサイクルを強化し、再生材料の使用を広く推進し、循環経済の発展を促進するとの方針が打ち出された。

江蘇省徐州市にある資源リサイクルセンターでは、多くの廃ケーブルが整然と分類・解体され、そして細かく梱包され、最終的に銅やアルミニウムなどの金属原材料に分解され、リサイクルされている。新華社が伝えた。



これは江蘇省の電力業界初の資源リサイクルセンターで、1日当たり約50トンの廃ケーブルを解体処理できる。国網徐州電力供給公司物資部の許航(シュー・ハン)部長は、「年間1万トンの廃ケーブルを解体処理すれば、二酸化炭素(CO2)排出量を年間3万トン近く削減できる。資源の無駄を回避するだけでなく、環境汚染の防止にも効果的で、新たな経済効果も生み出している」と述べた。



これは循環経済の発展を力強く推進する中国の縮図だ。2025年の政府活動報告では、廃棄物のリサイクルを強化し、再生材料の使用を広く推進し、循環経済の発展を促進するとの方針が打ち出された。「第14次五カ年計画(2021−25年)循環経済発展計画」によると、中国は25年までに資源循環型産業システムをほぼ構築し、資源循環産業の生産高を5兆元(約100兆円)に達することを目指している。



同省宜興市に位置する江蘇碧諾環保科技の工場では、機械が常時稼働し、汚泥や生ごみなどの有機廃棄物を土壌改良剤や消臭剤などの製品に変えている。



同社の蒋子厚(ジアン・ズーホウ)社長は、「当社は世界の60以上の国・地域に事業展開している」と述べた。宜興市には現在、完全な環境保護産業チェーンが形成され、5000社以上の川上・川下企業が集結している。




業界関係者によると、中国の循環経済産業はかつての回収ビジネス中心からハイテクと高品質の属性を持つ新産業へと進化している。



中国循環経済協会の朱黎陽(ジュウ・リーヤン)会長は、「新技術と新工法のブレークスルーが循環経済の発展に強力な推進力を与えている。固体廃棄物であれ、農作物の再利用であれ、中国は近年目覚ましい発展を遂げている。中国の資源循環産業規模は30年に10兆元近くにのぼる見込みだ」と述べた。



中国循環経済協会が発表した「循環経済によるCO2排出量ピークアウト研究報告(2023)」によると、循環経済が中国の炭素排出削減に果たす総合貢献率は25年末までに30%を超える見込みだという。



また、中国の中古商品の消費も非常に活発だ。南京市は中国初の循環経済ランドマーク的消費目的地の構築を目指しており、今年新たに阿里巴巴(アリババ)傘下の中古品取引プラットフォーム「閑魚」のオフラインリサイクルショップを誘致した。中国国内のデジタル化中古品取引プラットフォームの先駆者としての閑魚の登録ユーザー数は現在6億人を超えている。毎日400万点以上の商品が出品され、1日平均の取引額は10億元(約200億円)を超えている。



閑魚の丁健(ディン・ジエン)総裁は、「現在中国の中古品流通規模は1兆3000億元(約26兆円)を超えており、非常に大きな市場ポテンシャルを示している。うちオンライン取引は約40%を占める。これは多くの中古品取引の需要がまだ効果的に満たされておらず、オフラインには大きな市場空間があることを意味する」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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