瞬時に10億回の記憶処理、上海科学研究チームが超高速フラッシュメモリー開発
2025年4月21日(月)7時0分 Record China
上海市科学委員会によると、集積チップ・システム全国重点実験室の周鵬-劉春森チームは、「破暁」ピコ秒フラッシュメモリーデバイスを開発しました。
上海市科学委員会によると、集積チップ・システム全国重点実験室の周鵬-劉春森チームは、「破暁(PoX)」ピコ秒(1兆分の1秒)フラッシュメモリーデバイスを開発しました。これは準二次元ポアソンモデルを構築することで超注入現象を理論的に予測し、既存の記憶速度の理論限界を打破したものです。その消去・書き込みスピードはサブナノ秒まで向上させることができ、400ピコ秒は1秒間に25億回の操作を実行できることに相当します。関連成果は北京時間16日夜、「ネイチャー」誌に掲載されました。
このフラッシュメモリーデバイスの性能は、世界最速の揮発性メモリー技術のスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)技術を超え、これまでに開発された世界最速の半導体電荷記憶技術です。記憶、計算速度が同等であり、大規模集積化が実現すれば、既存のメモリーアーキテクチャーを根本から覆すことが期待されています。この技術に基づいて、将来のパソコンではメモリーと外部ストレージの概念が消滅し、階層化ストレージが不要となり、AIの大規模モデルをローカルに配置することが可能になります。
同研究チームは3〜5年で数十メガバイトレベルに集積し、その後企業へのライセンス供与による産業化を実現させる計画です。(提供/CRI)