日野自動車、25年3月期は過去最悪2177億円の最終赤字…三菱ふそうとの経営統合を加速させたい考え

2025年4月24日(木)23時15分 読売新聞

日野自動車本社

 日野自動車が24日発表した2025年3月期連結決算は、最終利益が過去最悪の2177億円の赤字(前期は170億円の黒字)だった。最終赤字は2期ぶり。北米でのエンジン認証不正問題に伴う米当局との和解費用などで、計2892億円の特別損失を計上したことが響いた。

 2月には日野工場(東京都日野市)の敷地の一部を売却するなどして赤字幅の縮減に努めたが、アジア圏での販売も振るわず大幅赤字となった。

 大型トラックの出荷再開に伴い、売上高は前期比11・9%増の1兆6972億円、本業のもうけを示す営業利益は574億円(前期は81億円の赤字)と好転した。

 26年3月期の業績予想は、エンジン不正問題が終結に向かったことで、200億円の最終黒字を見込む。売上高は25年3月期と比べ、11・6%減の1兆5000億円とした。

 日野は今後、エンジン不正問題に区切りをつけ、三菱ふそうトラック・バスとの経営統合協議を加速させたい考えだ。小木曽聡社長は同日のオンライン記者会見で、「電気自動車(EV)や水素関連などへの対応は個社では絶対にできないので、経営統合を一日も早く実現したい。千載一遇の機会だ」と述べた。

 日野は当初、24年末までに経営統合を完了すると発表していたが延期されている。関係者によると、日野と三菱ふそうは、早ければ5月にも最終合意を結ぶ方針だ。日野の親会社であるトヨタ自動車と、三菱ふそうの親会社の独ダイムラートラックが出資する持ち株会社を上場し、両社が完全子会社になる方向だ。

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