パキスタン首相、核兵器の運用担う機関を招集…インド軍事施設への報復攻撃も開始「我々は復讐する」

2025年5月10日(土)12時2分 読売新聞

9日、カシミール地方のインド支配地域で、パキスタンの攻撃を受けて警戒する準軍事組織の兵士ら=AP

 【ニューデリー=浅野友美、ジャカルタ=作田総輝】パキスタン軍の報道官は10日未明、カシミール地方の領有権を争うインドとの衝突を巡り、新たにインド軍からミサイル攻撃を受けたと明らかにした。パキスタン政府は、インド北部のミサイル保管施設などを標的にした軍事作戦を開始したと発表した。

 ロイター通信は10日、パキスタンのシャバズ・シャリフ首相が核兵器の運用を担う最高意思決定機関の会合を招集したと報じた。核兵器を保有する両国の緊張が高まっている。

 ロイターによると、インド軍は、パキスタンの首都イスラマバード近郊のラワルピンディにある空軍基地など三つの基地を標的に空爆を実施した。パキスタン軍はミサイルの大半を撃墜し、被害は出ていないとしている。

 一方、パキスタンのメディアによると、パキスタンが攻撃したのはインドの空軍基地など7か所で、超音速巡航ミサイル「ブラモス」の保管施設も含まれているという。英BBCは、カシミールのインド支配地域のスリナガルで爆発音が聞こえたと伝えている。

 インドによる7日の攻撃以降、両国は軍事行動を繰り返している。インド軍は9日、前夜から同日未明にかけて「パキスタンから約300〜400機の無人機(ドローン)による攻撃を受けた」と主張していた。

 パキスタンは、インドが7日に行ったカシミール地方のパキスタン支配地域などに対する攻撃に報復する考えを示していた。シャリフ氏は7日夜のテレビ演説で、「犠牲者が流した血の一滴一滴のために我々は復讐ふくしゅうする」と表明していた。

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