金正恩氏、空軍「電子線」訓練を指導…無人機を無力化し掃滅
2025年5月17日(土)21時3分 デイリーNKジャパン
金正恩総書記(国務委員長)が15日、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)近衛第1空軍師団管下の飛行連隊の訓練を指導した。朝鮮中央通信が伝えた。
朝鮮労働党中央委員会の朴正天(パク・チョンチョン)、趙春龍(チョ・チュンリョン)、金正植(キム・ジョンシク)、李炳哲(リ・ビョンチョル)軍需政策担当総顧問、キム・ヨンファン国防科学院長が同行し、金光赫(キム・グァンヒョク)空軍司令官(空軍大将)らが出迎えた。
金正恩氏は、「航空武力装備の開発に関する需要者と生産者間の合意結果と展望計画に対する報告を受け、高レベルの新世代の航空攻撃および対空兵器システムの開発に関する党中央の見解について明らかにし、その実現のための重要な課題を示した」という。
金正恩氏は監視台で対空戦闘および空襲訓練を指導した。
訓練は、「相異なる方向から来襲する敵の巡航ミサイルと自爆無人攻撃機を探索、追跡、掃滅するための対空防御任務」「電子手段を活用して敵の無人攻撃機を無力化させ、掃滅する戦闘任務」「飛行隊と対空ミサイル区分隊、電波探知機区分隊と電子戦区分隊を熟練させる」ことを目的に行われ、「新しい長距離精密滑空誘導爆弾の適用実験と対象物に対する飛行隊の襲撃戦闘訓練」も行われたと同通信は伝えた。
金正恩氏は、「実戦で課される任務を遂行する各対空部隊の能力を判定し、必要な対策を立てるのがとても重要な問題である、今日のような訓練が飛行士たちを現代空中戦闘法に熟練させる上で非常に有益な訓練である」と強調した。
つづけて、ヘリコプターによる「敵の無人機の掃滅」「海上目標に対する飛行隊の精密爆撃訓練」や、無人戦略偵察機、多目的無人機の示威飛行が行われた。
金正恩氏は、「戦争の勝敗は訓練場ですでに決まり、いつも祖国守護、革命防衛の崇高な使命感を抱いて戦闘政治訓練に心身をことごとくささげるとき、神聖なわが国家の空と地、海はいかなる敵もあえて手出しできない鉄壁の要塞として一層うち固められる」と述べた。