ガザ大規模地上作戦、イスラエルがハマスへの圧力強化…「最低限の食料搬入」は再開

2025年5月19日(月)10時39分 読売新聞

18日、ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの攻撃を受けた難民キャンプ=ロイター

 【カイロ=西田道成】イスラエル軍は18日、パレスチナ自治区ガザでの軍事作戦拡大の一環として、北部と南部で大規模な地上作戦を開始した。イスラム主義組織ハマスへの圧力を強化し、人質解放やハマスの武装解除につなげる狙いがある。一方で、3月以降、停止していたガザへの食料搬入を認めることも発表した。

 パレスチナ通信によると、ガザでは18日の死者が148人に上った。ガザの死者数はこの1年半あまりで5万3000人を超えており、地上戦の激化で犠牲者の増加は避けられない情勢だ。

 イスラエルとハマスは17日にカタールで停戦交渉を再開させたが、ロイター通信によると、双方の関係者が交渉に進展がなかったと明かしたことを受け、イスラエル側は地上作戦の開始を発表した。

 イスラエル軍によると、発表後にガザ中部から2発の飛翔ひしょう体が発射されたが、イスラエル側が迎撃するなどして被害はなかった。軍はガザ中部の一部に退避命令を出し、「発射に使われる全ての地域を激しく攻撃する」と警告した。

 一方、イスラエル首相府は18日、ガザへの最低限の食料の搬入を再開すると発表した。軍の勧告に基づく決定で、「飢饉ききんが生じればハマス打倒を目的とする作戦の継続を脅かす」と強調した。

 イスラエルが3月に物資搬入を停止して以降、ガザでは食料不足が深刻化し、国際社会の非難が強まっていた。トランプ米大統領も16日、「ガザでは多くの人が飢えている」と述べ、改善の必要性を指摘していた。

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