無形文化遺産の手作り体験、都市の若者の「新たなストレス解消法」に―中国

2025年5月29日(木)8時50分 Record China

無形文化遺産の手作り体験が中国ンお都市の若者の新たなストレス解消法になっている。

週末の5月24日に、天津市和平区にある手作り体験店では、90年代生まれの田静さんがピンセットを使い、銅線を海棠の花模様にはめ込んでいた。これは「掐絲琺瑯」工芸の重要なプロセスだ。弁護士である田さんにとっては今回が初めての体験参加で、「日々の業務を処理する過程で蓄積されていたストレスが、金線(銅線)を曲げていく作業の中で少しずつ解消されていくのを感じた」と語った。中国新聞社が伝えた。



無形文化遺産関連の手作り体験は人気を集めており、新業態や新職業を生むとともに、若者にとって情緒的価値を獲得でき、ストレスを解消できる優れたコンテンツとなっている。ソーシャルコマースプラットフォーム・小紅書公益と無形文化遺産伝播研究センターが昨年発表したデータによると、1秒ごとに1人が「無形文化遺産」を検索し、1分ごとに3件の無形文化遺産関連コンテンツが投稿されている。このように歴史の温もりを感じられるこれらの伝統手工芸は都市で忙しい日常を送る人に心の安らぎをもたらしている。



天津では口コミサイト「大衆点評」で、拓本やしん粉細工の「麺塑」、絞り染め、古代製紙法、掐絲琺瑯、お香の使い方「篆香」など、「手作り体験」というキーワードで検索すると、50軒以上の無形文化遺産手作り体験店がヒットする。各店舗には伝統工芸をテーマにした2〜3時間の体験コースが設けられている。



天津安里甘芸術センターで最近開催された「点翠」体験イベントでは、天津白氏点翠修復・制作技芸第5代継承者の李靖さんが、「点翠の『点』は非常に繊細な動作で、呼吸まで意識する必要がある」と参加者にその魅力を紹介していた。体験者は「自分の手で作品が完成していく達成感は言葉にできない。これが無形文化遺産の魅力なのだろう」と感想を語っていた。



人気の「若者夜間スクール」でも無形文化遺産関連の講座が主力コンテンツになっている。天津市河北区望海楼街道(エリア)昆雲里社区(コミュニティー)の「レッツゴー」夜間スクールでは漆芸、茶芸、生け花などの講座が開講され、25〜40歳の働く女性が多く受講している。生徒の劉慧心さんは「バーの騒々しさより、ここの方が心の安らぎを見つけられる」と話す。



天津市安定医院心理診療科の張鶴瀚副主任医師は、「無形文化遺産の手作り体験は高い集中力を要するため、現代人の緊張や不安を和らげる効果がある」と指摘し、さらに「伝統工芸の参加ハードルを下げることで、人々の文化的アイデンティティーや民族的文化への誇りを向上させる役割も果たしている」と分析した。(提供/人民網日本語版・編集/SC)

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