シリアのロシア基地に貨物を積み込む準備を整えた大型輸送機…アサド政権崩壊で軍事物資撤収か

2024年12月14日(土)10時21分 読売新聞

13日、シリア西部のフメイミーム空軍基地で、機首を上方に開く「アントノフ124」を写した衛星画像=米マクサー・テクノロジーズ提供、ロイター

 ロイター通信は13日、シリア西部にあるロシアのフメイミーム空軍基地から、ロシアが軍事物資を撤収している模様だと報じた。米マクサー・テクノロジーズが公開した衛星画像から、貨物を積み込む準備を整えた大型輸送機などが確認できるという。アサド政権崩壊後、後ろ盾のロシアがシリア内戦介入の見返りとして得た基地を維持できるかどうかが注目されている。

 報道によれば、同日撮影の画像では、露軍の大型輸送機「アントノフ124」が貨物を運び入れるため、機首を上方に開く姿が鮮明に写っている。マクサーは攻撃ヘリ「Ka52」が輸送のために解体され、防空システム「S400」の部隊は移動を図っているとも指摘した。

 露軍に詳しいカーネギー国際平和財団のマイケル・コフマン上級研究員は、SNSへの投稿で「完全な撤退の兆候はあるが不透明であり、(新たな)証拠を待つべきだ」と分析した。

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