「3DEXPERIENCE World 2025」取材記 in Houston 第1回 SOLIDWORKS誕生30周年を祝う祭典が開幕 - 生成AIを活用した新機能も発表
2025年3月11日(火)7時2分 マイナビニュース
2月23日から26日まで(現地時間)の4日間、米国テキサス州のヒューストンを舞台に、ダッソー・システムズが主催する3DEXPERIENCE WorksおよびSOLIDWORKSのユーザーコミュニティ向け年次イベント「3DEXPERIENCE World 2025」が開催された。
同イベントは、24日朝のGeneral Sessionを皮切りに本格的にスタート。ダッソー・システムズ 3DEXPERIENCE Works & CRE(Customer Role Experience)担当シニアバイスプレジデントのジャン・パオロ・バッシ氏や、同社 SOLIDWORKS CEO 兼 R&D担当バイスプレジデントのマニッシュ・クマー氏、そして同社CEOのパスカル・ダロズ氏をはじめとしたダッソー・システムズおよびSOLIDWORKSにおけるキーマンに加え、同社のソフトウェアを活用してイノベーションを巻き起こしている世界中のユーザーが一堂に集結し、さまざまな講演やセッションを繰り広げた。
SOLIDWORKSユーザーにとって年に1度の祭典で取材した内容を基にさまざまなレポートをお届けする本連載。その初回では、イベントの幕開けを告げた初日のGeneral Sessionで打ち出されたダッソー・システムズの方針や、設計・開発を加速させるAIを活用した新機能について取り上げる。
○記念すべきイベントの開催地は“宇宙都市”ヒューストン
ダッソー・システムズが主催する3DEXPERIENCE Worldは、設計者向け3D CADソフトウェアであるSOLIDWORKSのユーザーを中心に、ダッソー・システムズが提供するさまざまなソフトウェア群である3DEXPERIENCE Works、およびそれらをクラウド上で結びつけシームレスなコラボレーションを実現する「3DEXPERIENCEプラットフォーム」などのユーザー向けに開催される年次イベント。当初は「SOLIDWORKS World」と冠して開催されていた同イベントだが、2020年に現在の名称へと変更。以降はSOLIDWORKSの話題に加え、ダッソー・システムズが携わる多様なソリューションやテクノロジーを題材に、世界中のユーザー・開発事例が集結する。
2025年の開催地は、テキサス州の大都市・ヒューストン。米国航空宇宙局(NASA)の「ヒューストン宇宙センター」があることから、宇宙産業都市としてご存知の方も多いだろう。また今回は、1995年のSOLIDWORKS販売開始から30周年という節目の開催。イベント会場となった「ジョージ R.ブラウン コンベンションセンター」には、世界79カ国からおよそ4000名の参加者が足を運んだ。イベント内では数多くの講演やイベントが行われ、SOLIDWORKSで設計されたさまざまな開発品などが展示される“Playgroundゾーン”では、ユーザー同士の活発な交流が見られた。
なお、3DEXPERIENCE Worldの会期は例年4日間とされ、今回もイベント期間自体は23日から26日までとなっていたものの、日曜日である初日はイベントの入場登録やノベルティの受け取りなどを行う、いわば“準備日”。祭典の本格的な始まりを告げたのは、月曜日の朝に大ホールで行われた最初のGeneral Sessionだ。
○ダッソー・システムズCEOが初登壇 - 3D UNIV+RSESを語る
開幕講演となる初日のGeneral Sessionでまず登壇したのは、ダッソー・システムズで3DEXPERIENCE WorksとCREを担当するシニアバイスプレジデントのジャン・パオロ・バッシ氏。SOLIDWORKSのCEOを経て現在の職に就いた同氏は、30周年を迎えたSOLIDWORKSについて「参加者の皆さんと共にお祝いしたい」とコメント。「30年前のSOLIDWORKSの目標は、3Dデザインをだれもが使えるようにし、だれもが新たな製品を生み出せるようにすることだった」と振り返り、「今やそれが現実となった」と話す。また同製品を長年にわたって利用してきたユーザーやコミュニティに対する感謝を表すとともに、「ただの設計ツールから、製造に至るまでの機能が集約された統合プラットフォームへと姿を変え、利用者に数々の素晴らしい製品を創り出す力を与えている」と語った。
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