航空機の技術とメカニズムの裏側 第425回 航空機とセンサー(8)陸上自衛隊機などに見る観測/武装ヘリコプターのセンサー

2024年3月19日(火)9時5分 マイナビニュース

第420回で、固定翼機やヘリコプターの機首ないしはその周辺に取り付けて、前方向きに使用するセンサーの話を取り上げた。それを書いていたら、「別の形態もあるではないか」と気付いた。それが今回のお題。→連載「航空機の技術とメカニズムの裏側」のこれまでの回はこちらを参照。
ローターの上部に目玉
もう米陸軍では退役してしまったが、OH-58Dカイオワ・ウォーリアという観測ヘリコプターがある。武装もできるが、あくまで本来任務は観測にある。観測が任務であれば、そのためのセンサーが要る。
そこでこのヘリコプター、メイン・ローターの上部にマストを立てた。メイン・ローターは高速で回転しているが、その上に立てたセンサー・マストは回転しない。その先端部に球形の構造物を取り付けて、そこに光学センサー、赤外線センサー、レーザー目標指示機を組み込んだ。
だから、いくつも目玉が付いた球形構造物を背中に背負った風体となる。なかなか妙ちきりんな外見をしている。
なんでわざわざこんな場所に、と思いそうになるが、これは運用形態と関係がある。機体よりも高い場所にセンサーを設置すれば、機体は樹木などの影に隠れて、そこから上方にセンサーだけを突き出すことができる。観測の際に用があるのはセンサーだけだから、それ以外のものは敵に見えない方がいい。
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