EdgeにおけるAdobe AcrobatのPDF機能の統合が延期 - 当初は3月完了予定

2024年3月22日(金)9時31分 マイナビニュース

Microsoftは2023年2月8日にAdobe AcrobatのPDF機能をMicrosoft Edgeに統合する方針を明らかにした。当初の計画では統合は2024年3月に完了する予定だったが、Microsoftは2024年3月18日、このスケジュールを遅くとも2025年初頭まで延期すると発表した。新しい計画では、2024年7月にAcrobat PDFエンジンを組み込んだEdgeの商用ロールアウトを開始し、従来の組込みPDFエンジンは少なくとも2025年初頭までは提供されることになる。詳細は、Edge Insider Blogの次の記事で更新部分として説明されている。
Microsoft Edge and Adobe partner to improve the PDF experience
○EdgeへのAcrobat PDFエンジンの統合
EdgeにはもともとPDFエンジンが搭載されているが、これはMicrosoftが独自に開発したものであり、PDFの開発元であるAdobeが提供しているものとは異なる。Microsoftでは現在Microsoft 365、Microsoft Teamsなどといった各種ソリューションに対してAdobe のPDFエンジンおよび電子署名機能の統合を進めている。
EdgeにおけるAcrobat PDF エンジンの統合はその施策の延長上にあり、より正確な色やグラフィック表現が可能になるほか、パフォーマンスの向上やアクセシビリティーの向上、強力なセキュリティといったメリットがあるとされている(関連記事:アドビ、Adobe AcrobatのPDF機能をMicrosoft Edgeで提供開始 | TECH+(テックプラス))。
統合は段階的に行われる計画となっており、当初の発表では、2023年3月にAcrobat PDFエンジンを組み込んだEdgeがリリースされ、2024年3月には従来の組込みPDFエンジンはEdgeから削除される予定だった。Acrobat PDFエンジンはすでにEdgeに組み込まれてはいるが、現時点ではまだ試験的な機能としてデフォルトで無効にされている。当初のスケジュール通りであれば、もっと早い段階でデフォルトのエンジンが切り替わるはずだった。
新たに発表されたスケジュールでは、一般ユーザー向けのデバイスでは2024年7月までにAcrobat PDFエンジンのロールアウトが完了し、デフォルトのPDFエンジンが切り替えられる。その後、2025年初頭以降に、従来の組込みPDFエンジンが完全に削除される。
管理対象デバイスにおいては、2024年7月からロールアウトが開始されるが、その時点ではポリシーによるオプトアウトが可能となっている。2025年初頭にオプトアウトの有効期限が切れ、従来の組込みPDFエンジンが完全に削除される。
○現時点でAcrobat PDFエンジンを試す方法
本稿執筆時点では、Adobe PDFエンジンはEdgeに搭載されていてもデフォルトで無効化されている。これを有効にするには、アドレスバーに「edge://flags/#edge-new-pdf-viewer」と打ち込んで試験段階の機能である「New PDF Viewer」の設定を探す。
この設定を[Enabled]に変更してからEdgeを再起動すれば、PDFファイルを開く際にAcrobat PDFエンジンが使用されるようになる。右下に「Powerd by Adobe Acrobat」のラベルが表示されており、Acrobat PDFエンジンが使われていることがわかる。

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