2200の仮想マシンをVMwareからNutanixに移行する東芝インフォメーションシステムズの挑戦
2025年5月14日(水)12時51分 マイナビニュース
米Nutanixは5月7〜9日の3日間にわたり、年次イベント「Nutanix .NEXT 2025」をWashington, D.C.で開催した。さまざまな新発表等が行われる中、東芝インフォメーションシステムズがVMwareからNutanixへの移行を決断したことが広く知られるようになり、各国プレスの注目を集めることとなった。
東芝がVMwareからNutanixに移行する理由
東芝インフォメーションシステムズは東芝グループの情報システム部門および社内ITエンジニアと説明されていることからも分かるとおり、グループ全体にITシステム/サービスを提供し、東芝本社の情報システム部門や東芝グループ各社の情報システム部門と連携しながら東芝グループをITで支えるという役割を担う企業だ。
現在、同社は東芝グループ内で共通的に利用されているシステムを運用しており、その規模はVM(仮想マシン)数で約2200台の規模だという。この2200VMを2025年10月から1〜2年かけてNutanixに移行していくという計画が2025年4月に決定された。
同社の技術統括責任者 フェローの濁川克宏氏はこれまでの経緯として「約16年前の2009年に、仮想化製品としてVMwareの評価が高いということで物理サーバを仮想化するために採用し、運用費などの削減を行った。そのときのVM数もおよそ2000ぐらい。次に、約8年前にVMwareの環境をオンプレミスからプライベートクラウドに移行した」と振り返る。
今回、プライベートクラウドのVMware環境をNutanix AHVベースに移行していくことになった。親会社の東芝では2015年に不正会計問題があり、その後会社の構造が大きく変化することになった。
大規模な事業分離が実施されたことでITシステムのありようも大きく変わり、それまでのオンプレミス中心の環境から「なるべく資産を持たないような、アセット・ライトの方向に」という考えで8年前にプライベートクラウド環境への移行がこのときはVMwareからVMwareへ、という形で実行されている。
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