「選手の嫌がることをしない」吉井理人氏が語る 指導論の根底にあるものとは
(C)Getty Images
今季から千葉ロッテの監督に就任、先日までは侍ジャパンの投手コーチとしてチームの世界一にも貢献した吉井理人氏。
ダルビッシュ有投手、大谷翔平投手、佐々木朗希投手ら名だたる投手たちを育ててきた吉井氏が、古田敦也氏のYouTubeチャンネル「フルタの方程式」に出演し、自身の「指導論」について語った。
【関連記事】「コーチのいうことはあまり聞かない」吉井理人氏が語る「Z世代」選手へのコーチングのむずかしさ
日本ハム、ソフトバンク、ロッテと投手コーチとして選手の指導を行なってきた吉井氏。その手腕は、高く評価されている。
球界には数多くの指導者がいる中で、そのやり方も人それぞれ。
そんな中、吉井氏が心がけていたというのは、自身の経験に基づいた指導だという。
現役時代にコーチにされて嬉しかったこと、逆に邪魔だったことを書き出した結果、後者の方が多かったという吉井氏。それゆえ、選手の嫌がることはしない、を基本に指導を行なっていたという。
中でも嫌だったこととして、特に気にかけていたことが、選手への「アドバイス」だ。
「選手は選手で自分のプレーについて考えている。良いプレイヤーほど自分を客観的にみれる力があって、自分でどうしたら良いかをわかっている。そこを上からアドバイスしてしまうと、迷いが出ることもある。そうなると、せっかく良い方向へいっていたところを邪魔してしまうことがあるんです」
ともに出演し、現役時代ソフトバンクにて吉井氏から指導を受けていた五十嵐亮太氏も、そのコーチングを経験。
「吉井さんは選手の性格をみながら言葉をかけていました。僕が聞いたら答えてくれるけど、吉井さんからあれしなさいこれしなさいということは全くなくて。方向性を一緒に考えて進めていくことはありましたが、あとは選手が自分でどうやって行くかと進め方を考えて行く。その辺りはすごくやりやすい環境を整えてもらったなと思います」
と、当時受けた「吉井流」の指導を振り返った。
一方で、コーチングをする上での難しさとして、選手とのコミュニケーションについても言及した吉井氏。
選手はそれぞれ感覚が違うため、技術的なアドバイスは慎重に行わないと、その選手を潰しかねないという感覚を持っていたとし、選手からは会話の中で話を聞き出し、その感覚を理解した上で行うようにしていたそう。
これまで大谷、佐々木朗など「球界の宝」と称される選手等を一流に育て上げた吉井氏のコーチングには、あくまでも「選手ファースト」の気持ちが根底にあったようだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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