今季初優勝のユーリ・ビップス「人間としても、ドライバーとしても成長できた」【FIA F2第13戦 レース1/トップ3コメント】
現地時間9月10日、2022年FIA F2の第13戦モンツァのスプリントレース(決勝レース1)が開催され、ユーリ・ビップス(ハイテックGP)が今季初優勝。2位にフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)、3位はユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング)が続いた。
2021年の第3戦アゼルバイジャン以来となる勝利を掴んだビップスは「やっと勝てた」と安堵の表情を浮かべながら語り始めた。
「ローガン(サージェント/カーリン)をスタートで、フレデリックを(セーフティカーからの)リスタートで抜いて、そこからはレースをコントロールできた。昨日はイエローフラッグに阻まれて大変だったが、今日はクリーンな一日だったよ。(8番グリッドスタートの)明日はできる限り挽回したい」
「(ハイペースの要因について)序盤は少なくともフレデリックと比べると、僕たちが少し有利に思えたね。彼らがタイヤのウォームアップに苦労していたかどうかはわからないけれど、僕たちはその上をいたように思える。そこからは、(レースを)マネジメントしていく感じだったね。エンジニアから『彼が迫ってきている』と伝えられたので、またプッシュし始めたら、また少し差が広がっていったんだ。いいレースができたし、うまくコントロールできたよ」
「これまで僕たちには数え切れないほど勝利のチャンスがあったけれど、いろいろなことがあって果たせなかった。今日ようやく勝つことができてうれしいよ。もっと勝ちたいね」
「(今季を振り返り)言葉を見つけるのが難しい。さまざまなことを教えてもらった。人間としても、ドライバーとしても大きく成長できたと思う。基本的には悪い結果を克服する方法を学んだという感じだ。今年を象徴するようなことだけど、少なくとも1度勝てたのはうれしいことさ」
「(王者を獲得したフェリペ・ドルゴヴィッチについて)彼は年間を通して素晴らしい仕事をしていた。彼とMPモータースポーツが成し遂げた一貫性は並外れており、それが最終的な差として現れているよ。ここ数戦も彼はつねに速さがあったと思う。圧倒的な存在感を見せたし、素晴らしい活躍という一言に尽きるね」
久々の表彰台を獲得したベスティは過去2戦を振り返り「とても難しいレースだった」と語った。
「スパとザントフォールトはとても難しかった。(ブダペストのレース2で4位入賞して)自信を持ってサマーブレイクに入ったんだ。そしてスパに戻ってきたときは、まったくだめだった。予選では10位以内に入れず、ザントフォールトではチャンスはあったのに10位以内に入れなかった。その結果、ポイントも稼げなかったからね。でも昨日の予選は10番手を獲得できたから、今日は上位からスタートできて表彰台を獲得できた。今は集中し続け、改善し続けている。僕たちの目指すべき姿に近づくためにね」
「(SCからのリスタートについて)本音としては本当にいい仕事をしたと思っているんだ。スタートがとても速かったので、ギャップはかなり大きいと感じていた。でもスリップストリームが強力で、ユーリがその勢いに乗ってきたんだ」
「だから彼の速さには本当に驚いたし、僕がブレーキをかけたら彼は僕よりも遅れてブレーキをかけ、僕を追い抜いていったと思う。そのスピードの差にも驚いたよ。SCの後はブレーキが冷えているから、ちょっと厄介なんだ。レース序盤はビップスがとても速かったと思う」
「(ドルゴヴィッチに対し)素晴らしいことをやってのけたね。彼はチャンピオンにふさわしいことを、すべての人に見せてくれた。シーズン序盤から彼は毎戦のようにそれを実現しています。FIA F2でチャンピオンになりたいなら、予選とレースでの一貫性が鍵になる。フェリペはそれを示してくれたし、それは僕たち全員が目指していることだ、そのためにハードワークをこなしている。おめでとうと言いたいよ」
第10戦ル・キャステレ以来の表彰台となったダルバラは、精神的にタフな状況だったことを明かす。
「とてもいい気分だ。スプリントレースの表彰台とはいえ、ここ数戦はペースが上がらなかったから、いつもよりちょっと嬉しいかもね。ここ数戦はペースが上がらず、6レースでほとんど入賞できなかった。だから表彰台を獲得できてうれしいよ。チームと僕は、あるべき姿に戻るためにで努力を重ねてきた。そして今、確実に一歩前進し、それが表れているんだ」
「精神的な面でも、良い結果が必要だった。サマーブレイクに入ってからのこの数週間は、楽ではなかった。(表彰台獲得は)立ち直るには良い方法だと思う。先週末も大変だったけど、その間ずっと家族が一緒だったから少しは楽になったし今は表彰台に上れてうれしいよ」
「(岩佐らライバルを立て続けに追い抜いたことについて)正直なところ、レース序盤は手ごたえを感じていたんだ。最初の2周は、とにかく落ち着いてローガンと歩夢をなんとか抜いたよ。そのあとはフレッドとユーリを追いかけようとしたが、この数周でタイヤを使いすぎてしまったようで、3番手になってしまった。最後までプッシュしたけれど前のふたりは極めて速かった」
「(ドルゴヴィッチの活躍について)彼は並外れたシーズンを過ごしたと思う。間違いなくチャンピオンにふさわしいよ。彼もMPモータースポーツも、1年を通していい仕事をしていた。最速でないときでも、速さをキープして多くのポイントを獲得していた。彼はチャンピオンに充分値すると思うし、彼と彼のチームの功績は大きいね」
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