レッドブルF1のホーナー代表がCBEを受賞へ。元マクラーレン代表ロン・デニスは慈善活動を評価されナイトに

2024年1月6日(土)7時0分 AUTOSPORT web

 F1界のビッグネームが、イギリス国王チャールズ3世の新年の叙勲リストに入った。ロン・デニスはナイト、レッドブルのクリスチャン・ホーナーはコマンダー(CBE)の称号を受ける。


 長年にわたりマクラーレン代表を務めたデニスは、メカニックとしてキャリアを始め、1960年代にはサー・ジャック・ブラバムとロン・トーラナックと仕事をした。1970年代には自身のレーシングチーム『ロンデル』を設立した。資金不足によりチーム運営は縮小し、F1参戦には至らなかったが、デニスは次の試みである『プロジェクト4レーシング』のF2参戦のためにタバコ大手のマールボロの支援を取り付けた。


 マールボロの象徴的な赤と白のシェブロンカラーを施したチームは、レース優勝とタイトル獲得を実現したことでマクラーレンF1チームと合併することになり、デニスはチーム代表に就任した。デニスは20年以上にわたって指揮を執り続け、その間に158回のグランプリ優勝と17回のタイトル獲得を果たしたが、2007年に起きたスパイゲートスキャンダルの余波を受けて2009年に退任した。


 デニスはその5年後に短期間復帰したが、2017年に株主によって解任された。76歳のデニスは以前、モータースポーツへの功績が認められてCBE勲章を授与されている。ナイト爵位は、彼がF1を離れて以降行ってきた慈善活動に対して与えられるものだ。デニスは世界中の貧困削減を目的とした『Dreamchasing』プロジェクトを創設したほか、スポーツ選手の怪我の軽減を支援する『Podium Analytics』の創設者兼会長でもあり、『Tommy’s』にも深く関与している。『Tommy’s』は妊娠中の合併症に苦しむ人々や、流産で子どもを失った人々の支援も行っている。デニスと彼の元妻リサは彼ら自身の子どもを失った経験がある。


 またデニスは、2010年から2019年までイギリスのブリティッシュ・ビジネス・アンバサダーと、国防省の国防革新諮問委員会の共同議長を務めた。

2016年F1イギリスGP ロン・デニス(マクラーレン エグゼクティブチェアマン)


 新年の叙勲には、レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーも名を連ねている。ホーナーはモータースポーツへの貢献によってCBE勲章を授与されるが、彼は2013年にはオフィサー(OBE)に叙せられている。


 ホーナーは、「10年前にOBE勲章を受けたのは、予期せぬ名誉だった。ふたつ目の勲章であるCBEを受けたことに心から感謝しており、大変光栄に思う」と語った。


「オラクル・レッドブル・レーシングのような驚異的なチームを率いてともに仕事をすること、そしてイギリスの経済に多大な貢献をしている業界で働けることは、素晴らしい名誉だ」


「レッドブルとともにF1や広範なハイテク分野で達成してきたことを非常に誇りに思っているし、その努力が認められたことはとても光栄だ」


 叙勲はレッドブルが22戦中21勝を挙げた2023年シーズンの後に発表された。このシーズンにレッドブルはドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権のタイトルを獲得し、チームの歴史上初めてドライバーズ選手権の1位と2位の座を占めた。ホーナーは昨年12月のシーズン末のコメントのなかで、「RB19のような圧倒的優位性を備えたマシンで今年成し遂げたことを繰り返すことは、我々が生きているうちにはもちろん二度とできないと思う」と述べている。

2023年F1第17戦日本GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の優勝でレッドブルがコンストラクターズタイトルを獲得

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