ウイリアムズF1の“史上最悪の選択”に批判も、クビカはパフォーマンス不足で落選との説

2018年1月11日(木)17時33分 AUTOSPORT web

 BBCのF1部門チーフが、ウイリアムズは2018年のレースドライバーとしてロバート・クビカではなくセルゲイ・シロトキンを選んだと発言、その主な理由として予選ラップのシミュレーションでクビカが十分な速さを発揮できず、ピレリタイヤに適応できなかったことを挙げた。


 年明けの段階から、BBCは、ウイリアムズはシロトキンとの契約をまとめつつあり、条件の詳細を煮詰める必要があるため、正式発表は1月半ば以降になると報じていた。これが現実になれば、2018年にウイリアムズは、F1参戦2年目のランス・ストロールとルーキーのシロトキンという経験の浅いドライバーラインアップを起用することになる。


 BBCのチーフF1ライターであるアンドリュー・ベンソンは、その記事のなかで、シロトキンが1,500万ユーロ(約20億円)の資金を持ち込めることも大きな要素だったが、パフォーマンス面でもシロトキンが優れていたと記していた。

F1アブダビテストにウイリアムズから参加したセルゲイ・シロトキン

 クビカの母国ポーランドのメディアSportowe Faktyが、ベンソンにインタビューを行い、クビカの状況について聞いた。


「私がチームスタッフから聞いた話では、コース上のパフォーマンスが大きな要因だということだ」とベンソンは語った。


「最終戦アブダビGP後のテストを終えた後、すべてのデータを分析し、シロトキンの方が速いという結論に至ったという」


「主な問題は、燃料を少ししか積まずに走る“予選ラップ”のスピードにあった。こういったラップにおいて、クビカはパフォーマンスを大きく向上させることができなかった」


「クビカ自身が、ピレリの新しいタイヤに適応するのに苦労したと認めた、という話も聞いている。これは別に意外なことではない。多くのレギュラードライバーたちがピレリタイヤについての不満を述べているからだ。しかしクビカはピレリが2011年にF1に参入して以降、そのタイヤを使った経験がない。ウイリアムズにはリスクを冒す余裕がなく、それによってシロトキンを選んだ」


 アブダビテスト前にはクビカの採用が内定していたということか、という問いに対し、ベンソンは「そう断言できる」と答えた。


「上級スタッフが私に対して、クビカと共に働くのが楽しみだと言っていた。シロトキンの方が資金を持っていたが、ネガティブな要素がなければ、クビカが最有力候補だったし、彼が2018年のマシンに乗っていただろう。だがいくつかの障害が出てきた結果、クビカがF1に復帰する場面を見ることはおそらくできないだろう」


 手に重傷を負った後遺症が残るクビカだが、それはグランプリの週末を戦う上で問題にはならなかったとベンソンは語っている。


 多くの人々がクビカのF1復帰を待ち望んでいたと言うベンソンは、ウイリアムズの選択は正しかったと思うかと聞かれ、「決断を下すのは簡単ではなかっただろう」と認めた。
「今、ウイリアムズは世界中から批判されている。ストロールとシロトキンのペアはウイリアムズ史上最悪の組み合わせだと言う専門家もいる。本当にそうなのかを知るには、今後を見ていくしかない」


「決断を下すときには、感情が入り込む余地はない。純粋に結果だけを考えなければならない。現段階でクビカは彼らに対して、好結果を出せるという保証を与えられなかったということなのだろう」


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