中団勢トップを狙うレーシングポイントF1、2021年型マシンの開発によるリソースへの影響を懸念

2020年1月15日(水)11時16分 AUTOSPORT web

 スポーツペサ・レーシングポイントF1チームのテクニカル・ディレクターを務めるアンディ・グリーンは、チームが2020年にパフォーマンスを発揮しなければならない一方で、並行して2021年のレギュレーション変更に向けた準備もしなければならないことを懸念している。


 2020年は実質的にレギュレーションの変更はないが、2021年にF1の技術レギュレーションの大改訂があるということは、どのチームもシーズン当初から二重に開発プログラムを進めるようになるということだ。


 しかし現行マシンのアップグレードを行う一方で、2021年の大きな規則変更を伴うマシンを用意するということは、F1の中団チームの財政面およびエンジニアリング面のリソースに否応なく大きな負担がかかることになる。


 チームに“妥協点”というものはない。期待外れの2019年シーズンを過ごしたレーシングポイントには、上位3チーム以外の7チームのなかでトップの座を奪還するという野望があるため、グリーンは双方のプログラムが影響を受けるかもしれないことを懸念している。


「我々には、2021年に向けた作業を行う違う部門のスタッフが20人いるとしよう」とグリーンは『Auto Motor und Sport』に説明した。


「合計40人中20人というのは、すでに我々のキャパシティの50%にあたる。だが100人のなかの20人ということだったら、影響ははるかに少ないだろう。トップチームには大きなアドバンテージがあるわけだ」


 さらにF1のトップ3チームであるメルセデス、フェラーリ、レッドブルには、はるかに膨大な予算がある。予算制限が導入される前、つまり支出に自由のある2020年のうちに彼らは多くの資金を投入することになるだろう。


 グリーンは「開発作業の多くは2020年のうちに終わる。そして我々は予算制限に縛られることになるのだ」と述べたが、それでも他の中団チームがやるかもしれないように、2021年にすべてを集中させるために2020年を完全に犠牲にする考えを退けた。


「(2020年用に)我々が費やすリソースは私が望んでいるより少ないものになるだろう。通常の年よりははるかに少ない。約3分の1少ないといったところだ」


「4月から5月はすべてを2021年のために注ぎ込む。あまり良いとは言えない状況だ」


「2年にわたって厳しい状況になるという感じがする。2020年には、2021年のことも考えなければならない。そして2021年に向けたことをやりつつも、2020年を無視することはできない」


「現在のところ、我々にとって都合のよい中間地点はない。小規模チームにとっては難しい時期だ。大規模チームは多くの力と資源を2021年に注ぎ込むことは分かっている。その後制限がかかる分野においてね。私は非常に気が張り詰めている」


 グリーンがほのめかしているように、メルボルンで行われる開幕戦オーストラリアGPでパフォーマンスを出せなかったチームは、厳しいシーズンとなることが予想されるだろう。


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