広島・中村奨成 決意の“自立トレ” 初めて単独「変われるように」

2025年1月23日(木)5時5分 スポーツニッポン

 “自立トレ”は決意の表れだ。広島・中村奨成外野手(25)が22日、広島県廿日市市の大野練習場で自主トレを行い、14日〜21日まで、同福山市で初めて単独自主トレを行っていたと明かした。打撃技術向上へ、軸足に注力した打撃フォームの構築を目指し、例年よりも早い仕上がりに努める。外野のレギュラー奪取に向け、キャンプ初日から猛アピールして“スタートダッシュ”を図る算段だ。 

 中村奨は“変身”を期して、自分と向き合った。高卒8年目のシーズンを前に、初めて単独での自主トレを敢行。自立の精神を胸に、レベルアップに励んだ。

 「他球団の選手にアドバイスをもらって、今までそうやってやってきましたけど、もう8年目なので。そろそろ自立というか、自分で考えて(やる)。毎年同じような結果に終わっているので、変われるようにやった」

 過去には広陵の先輩にあたるチームメートの上本、巨人・小林、中日・大島らと自主トレを行ってきたが、「秋のキャンプでも、手応えみたいなのがあったので」と、このオフは自らの感覚を頼りにバットを振り込む。

 「軸足をもっと大事に。去年のシーズンの映像を見たりして、今とは違う全然別人のようなスイングをしていた。何が違うのかなと考えた時に、軸足を大事に、秋(のキャンプで)新井監督にアドバイスしてもらったことも取り入れてやっていた」

 昨年11月の秋季キャンプでは従来よりもグリップの位置を下げ、無駄のない打撃フォームに取り組んできた。その完成度を高めるため、自主トレでは、下半身の使い方に注力。「振る量も、秋にあれだけ振っていいものを出せたので、それに匹敵するぐらい」とスイングの量も昨秋から落としていない。

 9日からの3日間は鹿児島市の最福寺で2年連続の護摩行に臨み、炎と向き合ったが、継続して己と向き合う。昨秋のキャンプ終了時に新井監督は「練習に取り組む姿勢も大人になっている。シーズンオフをどう過ごすかが大切。自分の全てを懸けるんだ、という気持ちで、このオフを過ごしてもらいたい」と期待。中村奨自身も覚悟を新たにしている。外野のレギュラー奪取へ、春季キャンプ初日の2月1日からのアピールを誓った。

 「2月1日に100%の力で入っていけるように準備している。例年みたいにゆっくりやっていても間に合わない。今年は追い込むところは追い込んで、やっている」

 例年よりもハイペースで調整を進めており、態勢は整いつつある。自立トレの成果を見せ、カープに欠かせない戦力として一本立ちする。 (長谷川 凡記)

 【中村奨成 過去の自主トレ】

 ▽19年 1月に10学年上の安部友裕らが行う沖縄での自主トレに参加。

 ▽20年 オフは広島市内のトレーニングジム「アスリート」に週5日通い、1月の合同自主トレでは「打球の力強さが去年とは違う」と好感触。

 ▽21年 広陵の10学年先輩にあたる巨人・小林に弟子入りし、1月5日から19日まで大阪府内で合同自主トレ。

 ▽22年 前年に続き巨人・小林、中日・大島らと大阪府内で実施。

 ▽24年 オフは母校の広陵を中心に自主トレ。1月、会沢に同行を志願して鹿児島・最福寺での護摩行に初挑戦。「想像の倍以上、きつかった」

スポーツニッポン

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