「重要なのは速さではなく、規則と戦略を理解すること」とランボルギーニのカルダレッリ/デイトナ24時間

2022年1月28日(金)13時11分 AUTOSPORT web

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の2022年第1戦デイトナ24時間・予選レースにおいて、新設されたGTDプロクラスを制したランボルギーニのファクトリードライバー、ミルコ・ボルトロッティとアンドレア・カルダレッリは、予選レースでの勝利が決勝に向けた「素晴らしい準備」になったと語っている。


 ふたりのファクトリードライバーは、TR3レーシング63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoをドライブし、マイアミを拠点とするチームにウェザーテック選手権での初ポールポジションをもたらした。63号車は1月29日に始まる決勝レースにおいて、GTDプロ・フィールドの先頭からスタートを切る。


 今季はグラッサー・レーシング・チームがDTMドイツ・ツーリングカー選手権に専念し、IMSAにおける長年のパートナーチームでもあったポール・ミラー・レーシングはBMWへとスイッチしたことで、ランボルギーニはTR3レーシングを通じて、GTDプロに参入している。TR3は昨年、GTワールドチャレンジ・アメリカにおいて、ウラカンGT3 Evoを走らせていた。


「これは真新しいチームだ。だから、(予選レースは)チームにとっては重要なレースだった。彼らがこのレースに参戦するのは初めてだ」とボルトロッティは語っている。


「すべての手順をこなし、レース中に1回のピット作業を行うこと。これが僕らにとっては本当に、本当に重要なことだったんだ。24時間に向けた素晴らしい準備になったと思う」


 決勝では同じくファクトリードライバーのマルコ・マペッリと、シルバー・ドライバーのロルフ・イネイシェンがボルトロッティとカルダレッリに加わる。


 ランボルギーニはGTDクラスで3連勝を達成したあと、GT3車両を使用しオールプロのラインアップとファクトリー参戦あるいはファクトリー・サポートが許されるIMSAの新カテゴリーであるGTDプロに、今季ステップアップした。


 GTDプロクラスへの参戦について、「それは本当に重要だと思う」とボルトロッティは述べている。


「トップクラスにいることは素晴らしい。過去から何が変わったのかを、僕らは確かに目にしてきた。現在はGTDクラスがふたつに分割されているから、(上位クラスである)GTDプロに参加する機会があるのは素晴らしいことだよ」


「ランボルギーニのようなメーカーは、GTDのトップクラスに存在するに値する。これを実現するために、多くの努力がなされてきた。彼ら(ランボルギーニ)による多大な努力だ。僕のチームメイト、そして僕らが冬の間に構築してきたチームとともに参戦することができて本当に感謝している」


「この場にいられるのは素晴らしいことであり、ランボルギーニがこのクラスに参加することは本当に重要だ」


■レースを決めるのは「最後の5時間」


 2020年にポール・ミラー・レーシングのランボルギーニでデイトナ24時間に参戦し、クラス優勝を果たしているカルダレッリは、ランボルギーニはファクトリー・ドライバーの派遣を通じてこのレースに多大な努力を払っている、と述べている。


「過去のGTD……とにかく、GTDでは非常に強力なラインアップがあった」とカルダレッリ。


「カテゴリーの名前違うからという理由ではなく、(いまのGTDプロは)まったく異なるものになっている」


「以前には(異なる)ドライバー・カテゴライゼーションを混在させることができたし、それこそが(GTDという)カテゴリーの概念だった。だけど、過去5年分のエントリーリストを見れば、そこには多くのファクトリー・ドライバーが存在していたことが分かるだろう」


「これが“GTDプロ”になるという事実は、非常に権威を持つ。そこでは、完全なるファクトリー・ラインアップを組み上げることもできる」


「レースへのアプローチは、以前とかなり似たものになるだろう。本当に、最後の5時間が大事になる。そこから始まるんだ。このレースでマルコ、ミルコ、ロルフとマシンを共有できるのはとてもクールだね」

TR3レーシングの63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo


 チームはエンジニアと数人のクルーについてFFFレーシングのファクトリー・サポートを受けているが、ボルトロッティは今週末に向けてチームが「強固な基礎」を手にしていると信じている。


「テストを行う機会がなかったので、ロア(公式テスト)で我々が発見したものには、本当に感銘を受けた。僕らは直接、デイトナに入ったんだ」とボルトロッティ。


「僕らは明らかに、ファクトリーから多くのサポートを受けている。それは明白だ」


「だが、チームの基礎も、本当にしっかりしていると言う必要がある。僕らは本当に良い基礎を手にしていると思う」


「僕らは将来を楽しみにしている。(予選レースで)目にしたように、それはたんに1レースの結果というだけでなく、チームとしての努力の賜物だ。レースウイークを通しての準備の成果だ」


「僕らにはコンペティティブなパッケージと信頼性のあるクルマがある。クルマは昨年から変わっていない」


「Evoになってから4年目のシーズンだし、僕らは2015年からウラカンでのレースを始めたから、多くの経験もある。クルマが僕らに何をもたらしてくれるのかは、分かっている」


「僕らはひとつのチームとして、強力なパッケージと優れた基礎を手にしていると思う」


 カルダレッリは、次のように付け加えている。


「このレースで重要なのはスピードではなく、レギュレーションと戦略を理解することだと思う」


「初めてのレースでは、新しいスタッフをどのようにまとめるかを確認することが重要だ。パフォーマンスを追い求めることではなく、それが僕らの主な目標になると思う」

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