レッドブルF1首脳、ホンダのPU支援延長を希望「2025年末まで製造してもらうことで、我々は大きなメリットを得られる」

2022年1月31日(月)13時52分 AUTOSPORT web

 レッドブルは、F1パワーユニット(PU)に関するホンダとの関係を延長することを望んでいるようだ。モータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコが、2025年末までレッドブル・レーシングと姉妹チームのスクーデリア・アルファタウリのためにホンダがパワーユニットを製造すると発言したと、オーストリアのメディアが伝えた。


 ホンダは、F1パワーユニットサプライヤーとしての参戦を2021年末で終えることを決めた後、レッドブル・レーシングとアルファタウリに対して2022年以降もそのパワーユニットに関する知的財産権の使用を許諾することを決めた。
 F1次世代パワーユニットが2026年に導入され、それまでは開発が凍結されることが決まったため、レッドブルがホンダのパワーユニットを引き継ぐことが可能になり、この計画が始動した。新プロジェクトのために、レッドブルはパワーユニット部門の新会社『レッドブル・パワートレインズ』を立ち上げた。


 2022年シーズンにおいては、レース活動を担うホンダ・レーシング(HRC)が、レッドブル・パワートレインズに対するパワーユニットの製造、組立支援、サーキットおよび日本におけるレース運営サポートを行うことが発表されている。
 その後は、レッドブル・パワートレインズが自立してパワーユニットプロジェクトを率いていくものと考えられているが、マルコは最近、オーストリアの『Autorevue』誌に対して、方針変更が行われる可能性を示唆した。


「当初想定していたものとは全く異なるソリューションを見出した」とマルコがコメントしたと報じられている。


「2025年までエンジンは日本で製造される。我々は一切タッチしない。つまり、権利やその他のあらゆるものが日本側に残るということだ。それは2026年に向けて重要なことだ。我々はニューカマーになるわけだから」


 マルコが示唆しているのは、レッドブル・パワートレインズが2026年F1に新規参入するという形を採ることができれば、有利な待遇を得られるということだ。次世代パワーユニット登場とともに、フォルクスワーゲン・グループの参戦も期待されており、FIAはこういった新マニュファクチャラーに対し、予算上限額を引き上げることを検討している。

2021年F1第22戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がタイトルを獲得、ホンダF1山本雅史MDらと記念撮影

 マルコは、2021年にレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがドライバーズタイトルを獲得したことによって、ホンダとの提携条件が変更される可能性が出てきたと主張している。


「より大きな成功を収めていくなかで、日本側で、ある種の再考が行われた。さらに、彼らは、電動化の動きにおいて、バッテリーの知識を役立てることができる」とマルコは『Autorevue』誌のインタビューのなかで述べている。


「当初は、彼らは2022年にのみ我々のエンジンを製造するという計画だった。しかしこれが2025年まで続くことになった。それは我々にとって非常に大きなアドバンテージになる。我々の方では、微調整やキャリブレーションを行うだけでよいのだ」


 マルコによると、レッドブル・パワートレインズのファクトリー建設は順調に進んでおり、5月か6月には本格稼働に入る予定だということだ。


 今回マルコが語ったレッドブルとホンダの間の提携計画変更については、両社が正式な発表を行ったわけではなく、公式声明も出ていない。

最終戦アブダビGPでチャンピオンを獲得後、レッドブルのファクトリーで記念撮影

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