【オリックス】東松快征が宮城大弥から破格の約束「家でも何でも買ってやる」

2025年2月10日(月)5時0分 スポーツ報知

ライブBPで佐野皓大に内角の鋭いボールを投げた東松快征(カメラ・渡辺 了文)

 オリックス・東松快征投手(19)がマイホーム入手の約束!?を取り付けた。2年目にして自身初のA組(1軍)キャンプに抜てきされた左腕は9日、宮崎キャンプでライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。30球で安打性わずか1本の好投を見せた。エースの宮城大弥投手(23)からは宮城自身の2年目成績(13勝4敗)を超えた場合、「家でも何でも買ってやる」と破格の約束をゲット。仰天のご褒美を発奮材料に、まずは開幕1軍を目指す。

 気温6度の宮崎で、東松の直球がうなりを上げた。ライブBPでの15球目、強烈なクロスファイアーが佐野の懐をえぐる。「佐野さんに(1球目)ライトにポトンと打たれたので、最後は練習してきたクロス(ファイアー)を使ってみよう、と。うまく決まったので良かったです」。プロ11年目の右打者をのけぞらせた19歳は、少年のような笑みを浮かべた。

 高卒2年目の左腕はもちろん、A組では最年少。同じ左投げの宮城と時間を共有するなか、ふと「俺、2年目こうだった」と、13勝4敗で新人王に輝いた21年の成績を見せられた。「超えるので、何か買ってください」。4学年上の先輩に大きく出たところ、「家でも何でも買ってやるよ」と驚きの返答。「10勝とかしたら、特別なもの(プレゼント)を考えておく」と、うれしい予告を受けた。

 実現ならとんでもない高額が見込まれるマイホームのプレゼント。東松は「冗談ですよ!」とフォローしつつ、その背景を告白した。「1軍(キャンプ)にいると、ネガティブになりつつあった」。1年目の昨季は1軍登板がなく、ウエスタン・リーグでも登板7試合で0勝3敗、防御率15・43と苦戦。周囲とのレベル差に、落ち込むこともあったという。そんななか、「目標を高く持て。ネガティブさは要らない。俺を抜かすくらいの気持ちでやれ」との金言を授けてくれたのが宮城。「先輩を超える」という大きな目標ができた。

 「目上の方ですけど、すごく優しい感じがして。真剣な話をしても答えてくれるし、冗談を言えば乗ってきてくれたり。身近にいることが特別」。エースの心遣いに感謝しながら、自分の置かれた立場は冷静に見極めている。「自分の場合は戦力としてではなく、期待も込めてのA組だと思う。そこをはき違えないように」。当面の目標は現実的な「開幕1軍」。グラブに刻んだ「真っ向勝負」を体現し、大目標へと歩み出す。(南部 俊太)

 ◆東松 快征(とうまつ・かいせい)

 ▼生まれとサイズ 2005年4月29日、愛知・東海市生まれ。19歳。179センチ、86キロ。左投左打

 ▼球歴 小学1年時に加木屋クラブで野球を始め、加木屋中では東海中央ボーイズでプレー。享栄高では1年秋にベンチに入り、2年夏から背番号1を背負う。甲子園出場はなし。23年ドラフト3位でオリックスに入団

 ▼異名 高校時代は「愛知の江夏」。直球の最速は152キロ

 ▼特技 ウェートトレーニング。パワーリフティングの下部大会で優勝した父・宏典さんの指導のもと、自宅のトレーニングルームで鍛錬

 ▼憧れ 享栄高の大先輩で、NPB歴代1位の通算400勝左腕・金田正一さん。将来の目標は大きくサイ・ヤング賞

スポーツ報知

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