ガスペリーニ監督がアタランタを離れると明言「この契約に更新はない」…“ルックマン問題”にも言及

2025年2月24日(月)0時16分 サッカーキング

アタランタを率いるガスペリーニ監督 [写真]=Getty Images

 アタランタを率いるジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、現地時間23日に控えたセリエA第26節エンポリ戦の前日会見に出席し、新契約を締結する未来がないことを明らかにした。『スカイ・イタリア』が会見の様子を伝えている。

 ガスペリーニ監督は2016−17シーズンよりアタランタを率いており、“プロビンチャ”のクラブをヨーロッパのカップ戦の常連へと変貌させた。昨季はヨーロッパリーグ制覇を実現させ、クラブ史上初の国際タイトルを獲得。就任9年目を迎える今季は、セリエA第25節終了時点で15勝6分4敗の成績を残し、勝ち点「51」を積み上げている。既に今節を消化したインテルとは勝ち点差が「6」開いているが、クラブ史上初の“スクデット”も狙える状況だ。

 一方で、現在チームは公式戦3戦未勝利。前節はホームでカリアリ相手にスコアレスドローとなっただけでなく、チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメントプレーオフでクラブ・ブルッヘに2戦合計2−5で敗れ、CL敗退も決まった。不穏な空気が流れるなかエンポリ戦を迎えるが、ガスペリーニ監督は「いつものように、最大限のことを期待している」と語ると、タイトル争いについても言及。「残りは13試合もあるのだから、不可能に思えることでもやり遂げられる。そう信じなければならない」と話した。

 また、ガスペリーニ監督は「私にはほとんど時間がない」と続け、自身の将来についても口を開いた。「物事にははじまりがあれば終わりもある。契約満了まではやり遂げるのか、それとも今シーズン限りでやめるのか、それはシーズンが終わった時に明らかになる。この契約に更新はない」と述べ。2026年6月30日までとなっている現行契約を延長する可能性がないことを示唆。今季、もしくは来季がアタランタでの“ラストイヤー”となることを明かした。

 加えて、会見ではナイジェリア代表FWアデモラ・ルックマンに関する話題についても質問が飛んだ。ルックマンについては、18日に行われたCL・決勝トーナメントプレーオフ・セカンドレグのクラブ・ブルッヘ戦で負傷から戻ってくると、ハーフタイム明けからピッチに立ち、後半立ち上がりの46分に早速ゴールを記録。だが、61分にはPKを失敗し、最終的にアタランタはこれ以上ゴールを奪えず、敗退が決まっていた。

 試合後、ガスペリーニ監督は「ルックマンがPKを蹴るべきではなかった。得点を決めた後の興奮のあまり、本来のPKキッカーからルックマンがボールを奪った。あれは私が全く評価できない行為だ」などと発言。対するルックマンも「傷ついただけではなく、非常に失礼だと感じている。PKキッカーを託されている選手が、僕にPKを蹴るように指示し、僕は責任を持ってそのPKを蹴った」と反論しており、両者の確執が報じられる事態となっていた。

 “ルックマン問題”について聞かれたガスペリーニ監督は「クラブ・ブルッヘ戦、ルックマンは並外れた準備を続け、驚異的なパフォーマンスを見せてくれた」と称賛しつつも、「ただし、私の考えは変わらない。(PKキッカーを務めたのは)大げさなパフォーマンスだった」と一貫した立場を表明している。

 21日に行われたレッチェとウディネーゼのゲームでは、イタリア代表FWロレンツォ・ルッカがPKを成功させ、ウディネーゼを1−0での勝利へ導いた。だが、本来ルッカはキッカーを任されておらず、チームメイトから批判を受けるという珍しい光景が広がり、得点後には“懲罰”の形で交代を命じられた。ガスペリーニ監督はこの騒動を引き合いに出し、「選手、そして監督が見せた決断は納得できる。私も同じ考えだ」として、あくまでのチームの“規律”を重んじた上での行動だったと主張した。

 ガスペリーニ監督は「私はいつも、チーム全員の前で話をしているし、その内容をクラブから咎められたことはない。ただし、その後のチームに影響を与えてしまったことは理解している。ルックマンは気分を害したようだが、私は誰かを怒らせるつもりはなかった」と続け、次のような言葉も残している。

「彼はPKキッカーになれる選手だよ。並外れた得点能力を持っているのだからね。ただし、それは彼がPKの技術を向上させるための練習をスタートさせた場合の話だ。そうずれば、チームの第一キッカーになれるし、得点数もさらに伸びるだろう」


【ハイライト動画】“ルックマン問題”が起こったクラブ・ブルッヘ戦
 

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