内燃機関とEV混走の“バトル・オブ・テクノロジーズ”初年度カレンダー確定。豪州にも初上陸/WorldRX

2024年3月1日(金)12時54分 AUTOSPORT web

 新たに”Battle of Technologies(バトル・オブ・テクノロジーズ)”のコンセプトを掲げ、電動最高峰クラスのRX1eに加え内燃機関(ICE)モデルの混走を決めたWorldRX世界ラリークロス選手権が、改めて2024年のカレンダーを発表。先の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で採択されたスケジュールでは、ハンガリーの世界選手権昇格とオーストラリア大陸への初上陸が明らかとなった。


 サステナブル・フューエル採用のICEモデルを再登用することで、参戦台数確保へ門戸を広げる方針を示したFIA国際自動車連盟だが、世界選手権としても初の試みとなる新時代のスケジュールは、現状で週末ダブルヘッダーを基本とした5つの開催地、全10戦による争いが予定される。


 例年どおり、シーズンはステップアップにも位置付けられる欧州選手権のユーロRX1や、電動ワンメイクのFIA RX2e選手権のみで幕を明け、6月8日から9日にフランス北部のエッセイにてスタンドアローン戦を実施する。


 その後、世界選手権は7月6〜7日の週末にスウェーデン伝統のトラックであるホーリエスにて実質的な開幕戦『マジック・ウイークエンド』を開催。2023年のFIAオフロード表彰式で“ベストイベント”に選出された祭典にて、最先端の電気自動車と持続可能な燃料を使用した内燃機関モデルが初めて直接対決のときを迎える。


 さらにその3週間後には、過去2シーズンにわたってユーロRX1開幕の地として機能してきたハンガリーの“赤い大釜”ことニーラドが初めて世界選手権カレンダーに昇格し、7月27日と28日にWorldRXの面々が訪れる。


 第3戦ベルギーのメテ(8月17〜18日)と、同じく第4戦ポルトガルのモンタリグレ(9月7〜8日)というおなじみの人気イベントが続いたのち、シリーズはフライアウェイ戦に突入。


 昨年11月に華々しい成功を収めた香港市街中心部での初開催イベントに続き、ラリークロスの新たな領域を開拓し続けるべく、11月30日から12月1日にオーストラリア大陸での最終戦を予定する。チャンピオンシップが“ダウンアンダー(南半球のオセアニア地域)”に足を踏み入れるのはこれが初となる。


 また現時点ではスケジュールに未記載ながら、秋にアジアでのイベントをカレンダーに追加するための議論も進行中だという。

WMSCで採択されたスケジュールでは、ハンガリーの世界選手権昇格とオーストラリア大陸への初上陸が明らかとなった
昨季は電動ワンメイクの『FIA RX2e Championship』用の車両ながら、香港市街中心部での初開催イベントを成功させた


■火災発生により使用が中止されていたRX1eマシンが実戦復帰へ


「こうして2024年のWorldRX世界ラリークロス選手権カレンダーを正式に発表できることをうれしく思う。このスケジュールをまとめるのに多大な労力が費やされたが、関係者全員の努力と支援に感謝しなければならない」と語るのは、シリーズを運営するラリークロス・プロモーターGmbHのマネージングディレクターを務めるアーネ・ディルクス。


「ホーリエス、モンタリグレ、メテなどラリークロスの伝統的な人気イベントの組み合わせに加え、ヨーロッパ選手権のふたつの素晴らしいイベント、フランスへの回帰とニーラドの昇格は同地にとって非常に当然の帰結であり、オーストラリアへの初訪問を含め、我々は真にグローバルで魅力的なカレンダーを保持している」


「ドライバーたち競技者とファンの欲求を同時に刺激することは確実であり『テクノロジーの戦い』がスタイリッシュに始まる、画期的なシーズンになるはずだ」


 その内燃機関モデルに関しては、現WorldRX世界ラリークロス選手権王者のクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)ことフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスが、すでに2台の新型『フォルクスワーゲン・ポロ』を“新造”していることを表明済み。また、昨季のイギリス戦で発生した火災事故を起因とし、競技での使用が見送られている電動モデルにとっても復活を掛けたシーズンとなる。


「我々としても、昨年の夏以来初めてRX1eマシンが実戦復帰するのを楽しみにしているし、グリッド上に登場する持続可能な燃料を使用したICEモデルとどのように比較できるかを知りたいと思っている。誰もが知るように、ラリークロスでは勝負に対して手を抜くことは絶対にありえない。情け容赦ない真剣勝負になるはずだ」と続けたディルクス。


「さらに先を見据えて、我々はすでに来季(2025年)の計画を最終決定する一歩進んだ段階にあり、主要な新規市場からの関心もさらに高まっている。やがて2025年のWorldRXの日程を確認し、提案できることも楽しみにしているよ」


■WorldRX世界ラリークロス選手権2024年カレンダー







































ラウンド開催日開催地
Rd.06月8〜9日フランス/エッセイ(ユーロRX1)
Rd.17月6〜7日スウェーデン/ホーリエス
Rd.27月27〜28日ハンガリー/ニーラド
Rd.38月17〜18日ベルギー/メテ
Rd.49月7〜8日ポルトガル/モンタリグレ
Rd.511月30日〜12月1日オーストラリア/TBA


競技での使用が見送られている電動モデルRX1eにとっても復活を掛けたシーズンとなる
過去2シーズンにわたってEuroRX1開幕の地として機能してきたハンガリーの”赤い大釜”ことニーラドが、初めて世界選手権カレンダーに昇格する


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