アルゼンチンのSTC2000戦う新型『トヨタ・カローラ』最新レンダリング公開。バリチェロもドライブ

2020年3月3日(火)13時5分 AUTOSPORT web

 2019年はTOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIAとして、アルゼンチンの人気シリーズであるスーパーTC2000(STC2000)に参戦したTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)は、2020年シーズンに向けマティアス・ロッシ、マリアーノ・アルトゥナ、ジュリアン・サンテロ、そして元F1ドライバーの“大型新人”ルーベンス・バリチェロがドライブする新型『トヨタ・カローラSTC2000』の最新レンダリング画像を公開した。


 STC2000のオーガナイザーは、昨年11月にも新たなテクニカルレギュレーションの詳細を発表し、2020年に向け空力規定の大幅な改定を実施。ワンメイクとなる鋼管パイプフレームシャシーに各マニュファクチャラーがボディを架装して、開幕前の風洞試験により車体形状がホモロゲーションされる仕組みは踏襲しつつ、細部寸法の見直しを行った。


 これによりフロントスプリッターのサイズが拡張されるのを筆頭に、フロントとリヤサイドにはディフレクターが追加され、リヤウイングはより翼面の大きな新形状を採用。それに合わせてディフューザー容積も拡大され、さらにエキゾーストは車体後部からサイドポッド面に移設されるなど全面的なダウンフォース量アップが狙われた。


 また運用面でもフロントのライドハイトが10mm下げられ最低地上高を60mmとし、ワンメイクタイヤを供給するピレリが「よりソフトなコンパウンドを投入する」など、2019年仕様のマシンと比較して、同国が誇る元F1トラックのオスカー・ファン・ガルベスでは、ラップあたり約3秒のタイム向上を見込むという大幅なスピードアップを実現する変更が施された。

昨年11月にも新たな技術規定の詳細が発表され、空力規定の大幅改定が実施される
2020年仕様車両は、2019年11月にアルゼンチン国内でも発売が開始された最新世代の『カローラ』にスイッチ
エキゾーストは車体後部からサイドポッド面に移設されるなど全面的なダウンフォース量アップが狙われた


 この方針を受け、TGRAはベースマシンを変更する決断を下し、2019年11月にアルゼンチン国内でも発売が開始された最新世代のカローラにスイッチ。さらにチームは、ファクトリープログラムの4台に加えて新たに2台のマシン製造に取り掛かっており、2020年シーズンは都合6台の新型トヨタ・カローラSTC2000がグリッドに並ぶことが決まった。


 この新規2台は、2008年創設で主に同国のシルエット・シリーズである“トップレースV6(現トップレース・シリーズ)”で活動してきたセルジオ・ラファエリ率いるミダス・カレラ・チームがオペレーションを担当し、トヨタ陣営のサテライトチームとしてシリーズ初参入を果たすこともアナウンスされた。そのチーム代表であるラファエリは、ステートメントで次のように抱負を語っている。


「この2月23日の金曜日は、私たちチームにとって非常に重要で誇らしい日になった。深い満足と覚悟を持って、2020年シーズンはTOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIAをサポートするサテライトチームとして、スーパーTC2000にチャレンジすることを宣言する」


「これは我々の組織に託された大きな信頼によってのみ実現可能となった挑戦であり、プロジェクト全体を統括するトヨタ・アルゼンティーナのプレジデント、ダニエル・エレーロや彼を支えるすべてのメンバーに感謝を捧げたい。この巨大プロジェクトに貢献し、ともに冒険することを許された事実を心より光栄に思っている」


 現在マシン製造は最終段階を迎えており、3月22日の開幕戦サン・フアン、エル・ゾンダでのレースを前にトヨタ陣営全体でのプレテスト実施を予定する。このミダス・カレラ・チームも、タイトルスポンサーと2名のドライバー陣容を近日中にはアナウンスしたいとしている。

STC2000でトヨタのエースを務めるマティアス・ロッシ(右)は、2020年から隣国のSCBストックカー・ブラジルにも進出する
そのSCBからはルーベンス・バリチェロが参戦するのに加え、さらに2台のサテライトチームも誕生する
すでにホンダ・シビックSTC2000が先行して、2020年車両規定のデモンストレーション用として走行している


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