992型の新トップエンドモデル『ポルシェ911ターボS』登場。ワイド化と70ps出力増加で走りを強化
2020年3月4日(水)11時52分 AUTOSPORT web
ポルシェは3月3日、ブランドの代名詞である“911”の新しいトップエンドモデルとなる新型『ポルシェ911ターボS』を発表した。
911史上もっとも強大なパワーが付与されたこのモデルにはクーペと、オープンタイプのカブリオレがラインアップされ、どちらもふたつのVTGターボチャージャーを備えた911カレラ譲りの3.8リットル水平対向6気筒エンジンが搭載された。
だが、前述のとおりそのスペックは大きく向上している。最高出力は先代モデルを51kW(70ps)上回る478kW(650ps)に達し、最大トルクは50Nm増の800Nmに到達。ターボ専用8速PDK仕様車の0-100km/h加速タイムは2.7秒で、最高速度は330km/hをマークする。
ポルシェはこの新型エンジンのために吸気冷却システムの再設計を実施。合計4つの吸気口を備えた、まったく新しいエアインテークシステムを生み出しエンジン効率の向上を実現させたという。また、これに伴いターボチャージャーおよび、コンプレッサーホイールの直径が拡大されている。
走りの強化はボディサイズにも表れており、その体躯はよりワイドなものになった。具体的にはフロントアクスル上部で45mm拡大され全幅が1840mmに、リヤアクスル上部では20mmアップの1900mmとなっている。トレッドもフロントが42mm、リヤで10mmワイド化された。
エクステリアではデュアル・フロントライトモジュールや、よりワイドなエアインテーク、標準装備となるダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを備えたターボ特有のフロントマスクが与えられた他、ターボスタイルとなるハイグロスブラックの角型テールパイプを備えた、新しいリヤスタイルがターボSの外観を引き立たせる。
また、空気圧展開式フロントスポイラーと大型リヤウイングは、ダウンフォースの発生量を従来モデルと比較して15%強化する。足回りには初めて異なるサイズのタイヤが採用され、フロントが20インチの255/35、リヤには21インチ315/30が装着された。
インテリアはポルシェらしいスポーティで高級感あふれる仕様で、フルレザーインテリアおよびライトシルバーアクセントを組み合わせたカーボントリムを標準装備。この他、GTスポーツステアリングホイールや新型ポルシェ・トラックプレシジョンアプリを統合したスポーツクロノパッケージ、BOSEサラウンドサウンドシステムなどが追加可能となっている。