韓国FAカップ2回戦で波乱が続出…Kリーグ2の3チームが姿を消す
2022年3月10日(木)21時14分 サッカーキング
アマチュア最上位のK5リーグ(5部)上位チームからセミプロのK4リーグ(4部)とK3リーグ(3部)、プロのKリーグ2(2部)とKリーグ1(1部)まで、全60チームが優勝を懸けて争う韓国サッカー協会主催のFAカップ。
王者には来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権が与えられる同大会は、今季も2月19日の1回戦から大会がスタート。続く2回戦が3月9日に行われ、プロからは2部10チーム、1部1チームが登場したのだが、ここで波乱が続出した。
下部相手に不覚を取ったのは、日本人選手が在籍する2部の3チーム。MF石田雅俊が所属する大田ハナシチズン、MF西翼が所属するソウルイーランドFC、MF磐瀬剛が所属する安山グリナースだ。
大田は3部の華城FCと延長戦を含む120分間を0ー0で終えたあと、PK戦で敗北。ソウルイーランドも3部の昌原市庁サッカー団を相手にPK戦で敗れた。
安山に至っては、さらにカテゴリーの低い4部の平昌ユナイテッドに敗戦。それも、前半に磐瀬のゴールで先制しながら後半に逆転を許し、90分間で決着をつけられるという幕切れだった。
もっとも、ほかのプロ勢も順調に3回戦進出を決めたわけではない。光州FCとFC安養は1点差の勝利で、富川FC 1995と金浦FCはPK戦の末に勝利。1部で唯一2回戦から登場した金泉尚武も、3部の坡州市民サッカー団相手に2度のリードを許しながら、辛くもPK戦で勝ち上がるという苦戦ぶりだった。
ちなみに、下剋上を果たした下部チームには元Jリーガーの姿も。華城FCでは2017〜2020年にサガン鳥栖に在籍したFWチョ・ドンゴンがキャプテンで出場し、アルビレックス新潟やカターレ富山でプレーしたMFキム・ソンジュは、PK戦の1番手でキックを成功していた。
2019年シーズンには当時ナショナルリーグ(現・K3リーグ)の大田コレイル(現・大田韓国鉄道)が決勝まで進出し、昨季は全南ドラゴンズが2部チーム史上初の優勝を果たすなど、下部チームの躍進が度々話題に挙がった。
今季は2回戦にして下剋上が相次いでいるだけに、3回戦以降も予想外の番狂わせが見られるかもしれない。
文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)