野村謙二郎氏 残念だった盗塁死後の広島・小園の表情...笑って済ませる場面ではない

2025年3月10日(月)5時0分 スポーツニッポン

 ◇オープン戦 広島0ー4ヤクルト(2025年3月9日 マツダ)

 【野村謙二郎 視点】1点を追う4回の攻撃が残念だった。右前打で出塁した先頭の広島・小園は、続くモンテロの3球目、カウント1—1から空振りしたワンバウンドに飛び出し、帰塁できず憤死した。記録上は盗塁死。直後に連打が生まれた。

 ワンバンに反応し、次の塁を狙う姿勢は理解できる。課題とされる得点力不足を、走塁でカバーしていこうという戦略も分かる。実際、キャンプ中から取り組んできた。ただ、本塁打すら期待できる4番の打席。状況を踏まえ、踏みとどまる冷静さがほしかった。

 それ以上に気になったのは小園の表情だ。恥ずかしかったのか、照れ隠しなのか、引き揚げた一塁ベンチで彼は白い歯をのぞかせていた。笑って済ませる場面ではない。レギュラー確定の中心選手でも、誰かが注意、指導しないといけない。

 シーズン中にも起こり得るミス。バントや盗塁など、現時点では制約なく攻撃していても、徐々に本番モードに移行する。もっとピリピリ感があっていいと思う。ファンの人たちは選手の一挙一動を見ている。いちOBとして残念に感じた。(スポニチ本紙評論家)

スポーツニッポン

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