開幕4連敗のJ2札幌 FW白井陽斗が今季初出場へ「もう大丈夫ですよ。俺が帰ってきたら」…15日・アウェー秋田戦
2025年3月14日(金)5時30分 スポーツ報知
シュートを放つ白井(カメラ・砂田 秀人)
J2北海道コンサドーレ札幌FW白井陽斗(25)が、今季初出場へ体勢を整えた。札幌は13日、アウェー・秋田戦(15日)に向け、宮の沢で紅白戦などを行った。1月の沖縄キャンプで右太もも裏を痛め戦線離脱中の白井だが、この日もフルメニューを消化し、メンバー入りへアピールした。キャンプでは主力組として計算されるも、得点源を失った影響もあり、得点1の開幕4連敗と泥沼に陥っている。チーム屈指のスピードを持つ白井が攻撃を活性化させ、苦境脱出へつなげる。
らしさ満点に、白井が復帰戦へのあふれる感情を口にした。1月24日のJ1・G大阪との練習試合で右太もも裏を痛めた。リハビリ期間を経て、今月6日の全体練習合流から、ようやく見えてきた試合出場の機会に「(岩政)監督がどうするかは分からないけど、僕自身はばっちり」と復調を宣言した上で「もう大丈夫ですよ。俺が帰ってきたら」と強気に言って笑った。
単に自信満々な発言を並べているわけではない。「言葉にした方がそこを徹底してやるしかないと思ってプレーに迷いがなくなる。あとは本当に『自分がいたら大丈夫』と思ってるので」。覚悟を持って発してきた言葉の根底にあるのは、開幕4連敗中の嫌な流れを断ち切りたいという強い思い。「色んな理由はあると思うがスタメンで出ている選手の迫力がない。紅白戦でやっていても見ていても感じる」。雰囲気から好転させるべく、様々な形で盛り立てていく。「このチームの若手は俺が俺がというのが少ないので。自分も8年目。プレーでは謙虚にがむしゃらにチームのために走って、それと言葉でも引っ張っていこうと」と決意を示した。
類まれなスピードを生かして前線から攻守両面で効果を発揮できる能力を見込み、岩政監督は1次キャンプから主力組にと考えていた。思いに応えられずにいたことに、白井は「申し訳なく、悔しいという気持ちは強くある」と責任を感じてきた。そのうっ憤を晴らせるのは、ピッチ上でしかないことは理解している。「より一層強くなろうと思ってやってきたので。試合に出てプレーで見せられたら」。初勝利へ、全てを出し尽くす準備は心身とも整っている。(砂田 秀人)