「火事かと思った」「ドライブシャフトが外せない」「フェシュフェシュのせい」/ケニア デイ2コメント

2025年3月22日(土)11時48分 AUTOSPORT web


 3月21日(金)、アフリカ・ケニアで行われた2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ2はスペシャルステージ3から10までの走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合5番手で大会2日目を終えた。


 そんなデイ2を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。



■Mスポーツ・フォードWRT


●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合11番手


「朝、サミ(・パヤリ)の土埃のなかにいたときに岩にぶつかり、おそらくアームが少し曲がったと思う。アームは折れて、ドライブシャフトももげてしまった」


「ただそれ(ドライブシャフト)を取り外すだけなのだが、付いていた泥が乾き始めて、アームからボルトを取り外すのが難しくなった。それに少し曲がっていたので、新しいものをなんとか元に戻すために他のアームをいくつか取り外す必要があり、少々手間がかかったよ」


「(午後は)バンパーが壊れてしまった。さらに、気流によってバンパーが持ち上がって蓋になってしまい、エンジンの温度がかなり高くなった。そのため、ロードモードでドライブしなければならなくなった。それでも、新鮮な空気を通すためには、またステージモードに切り替えて高温でドライブしなければならなかった。そうしないと、ふたたび動きがとれなくなってしまうから、これもまた理想的とは言えない状況だったね」


「マシンは見た目にも大変な一日を過ごしたように見えるし、顔も腕もすべてがホコリまみれだ。石か何かでベルトが切れてしまうのではないかと恐れていたので、今日を無事に切り抜けることができて本当にうれしいよ。明日はまた別の日になることを願っている」


●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合7番手


「(午後のループで)スペアタイヤが外れて後ろまで行ってしまい、内部がダメージを負ってエキゾーストにも穴が開いてしまった。次第にホコリがひどくなり始め、エキゾーストの熱は頭の後ろに伝わってきた。あの時は火事かと思ったよ」


「その後ステージを終えて、スペアタイヤが外れていたことに気づいた。幸いにもタイヤはまだトランクのなかにあったが、クルマの後ろには大きな穴が開いていた。そのため、次のステージではエキゾーストが熱くなりすぎないように、基本的にロードモードでドライブした」


「でも、ホコリが周りに舞い上がってきたのでゴーグルの出番になった。その後、最後の2ステージは少し高速で、それほど長くなかったのでステージモードにしてここまで来た。明日は天気が少々面白くなりそうだから、まだ終わりではないはずだ」



ジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア

■ヒョンデ・シェル・モービスWRT


●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手


「本当に大変な一日だったが、僕たちはベストを尽くした」


「午後は冷却の問題が発生し、マシンのフロントエンド全体を分解して組み立て直すことで解決しようとしたが、望んでいたほどうまくいかなかったので、ステージでは注意する必要があった」


「厳しい状況だったが、困難な一日を終えてここに来ることができてうれしいよ。ペナルティとパンクによるロスタイムを除いたら、僕たちは今日のラリーでトップに立っていただろうけど、これが現状だ。まだ道のりは長い」


●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合3番手


「午後の2番目のステージの終わりに、ドライブラインの問題があることに気づいたが、なんとかステージを終えることができた」


「その後、ドライブシャフトに問題があることがわかったが、その時は外せなかったので、エンジンに損傷を与えないように慎重に進まなければならなかった」


「幸い、最終ステージで取り除くことができたので、それをかばわなくてもよくなった。明日は挽回していくつもりだが、それが困難なこと、そして要求が厳しくマシンに負担がかかることはわかっている」


●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合18番手


「今日のマシンとバランスには満足していた。岩場に注意しながらも、できると思ったところではプッシュしていた。本当にフィーリングが良かったが、午後になってすべてがうまくいかなくなってしまった」


「スローパンクチャーが起きたので、タイヤの空気が抜け始めるまで数kmをなんとか走り続けた。でもその後、フェシュフェシュ(堆積した粉末状の砂)のせいで岩が見えず、大きな衝撃を受けてサスペンションが壊れてしまった」


「苛立たしいことだ。それに、パンクを交換するために立ち止まるべきだった。でも、後から考えてそう言うのは簡単なことだ。明日はまた戦いに戻り、スーパーサンデーポイントを狙っていくよ」



アドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア

TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位


「今日はクリーンかつ力強く戦うことができた一日だった。必ずしも最速ではなかったかもしれないが、トラブルなく一日を終えることができたので嬉しく思っている」


「タフな一日で、とくにループの最初のステージは岩がごろごろ転がるなど路面が荒れていて、ダメージを負う可能性が高かった。ところどころ慎重に走ったのが良かったようだが、ラリーはまだこれからだ」


「もう少し速く走れるのではないか? さらにリスクを冒せるのではないか? と感じるとフラストレーションが溜まるので、今日は自分たちのペースを保ち続けることに専念したんだ。明日は走行距離が少し短くなるが、それでも楽な一日にはならないだろうね」


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合2番手


「いい一日だったよ。最初の2本のステージは道幅が狭くてテクニカルな道が続き、そこでタイムを失ったので、もっとうまく走れたのではないかと思う」


「それでも、ハイスピードな道では速く走ることができたし、とても良いフィーリングを感じることもできた。そして午後は、全体的にかなり良くなった」


「コンディションはかなり厳しかったが、計画通りにクルマをケアして走ることができたよ。このラリーでは自分のペースをつねに管理し、計画通りに走ることが重要だ。速く走ることは簡単だが、そうするとすぐにトラブルに見舞われるんだ。明日はステージの特徴が異なるし、天候も大きく影響するかもしれないね」



カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合5番手


「朝の最初のロングステージは道に多くの岩があり、パンクに2回も見舞われるなど良くないスタートになってしまいました」


「大きなフラストレーションを感じましたし、スペアタイヤも残っていなかったので、とにかく慎重に走らなければならなかったのですが、何とか乗り切りサービスに戻ることができました。午後は路面がさらに荒れていたので、ミスをしないように心がけて走りました」


「残念ながらまたしてもパンクをしてしまいましたが、プッシュしたときのペースはとても良かったですし、クルマのフィーリングも良好でした。ラリーはまだ2日残っていますし先はまだ長いので、すべてが可能だと思っています」



勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア

■TGR-WRT2


●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合6番手


「大変な一日に成り得ることは理解していたが、朝最初のステージからクルマを止めてタイヤを交換しなければならず、(デイ1に続いて)フロントガラスにもふたたび石が当たってしまった」


「それでも午前の最後には何度かステージをクリーンに走ることができ、気持ちを立て直すことができた。そして午後は、非常にいい走りができたと思っている」


「クルマは何の問題もなくうまく機能したし、タイムも安定していたので満足だ。コンディションにだいぶ慣れてきたし、路面の変化を読み取れるようにもなってきたと感じている。そして、プッシュできるところと慎重に走るべきところがわかってきたので、いいフィーリングで1日を終えることができたよ」

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