2試合連続押し出しの佐々木朗希「シンプルに技術不足」…二回二死で降板、目に涙ため試合見つめる
2025年3月30日(日)15時46分 読売新聞
力投する佐々木朗希(29日、米ロサンゼルスで)=AP
【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの佐々木朗希は29日(日本時間30日)、本拠地でのタイガース戦で先発し、押し出し四球を与えるなど1回2/3を3安打2失点、4四球だった。チームは7—3で逆転勝ちしたが、佐々木のドジャースタジアムデビューは、ほろ苦い結果となった。
降板後にベンチで試合を見つめる佐々木は、目に涙をためていた。いったんベンチ裏に下がったが、ロバーツ監督に呼び戻された。
制球が定まらずに2試合連続の押し出し四球。背中を押してくれるはずのドジャースファンからもブーイングが起きた。二回二死から五つ目の四球を与えたところで、ロバーツ監督から降板を告げられた。悔しかったに違いない。試合後、涙については、「そんなことはないと思います」と少し笑みを浮かべて否定した。
直球は最速96・9マイル(約156キロ)で、佐々木にしてはスピードが出ていなかった。ストライクゾーンに投げ込んでもファウルにされ、空振りは取れない。スプリットはストライクが入らない。「ストレートもフォーク(スプリット)も、スライダーがかろうじて少し良かったぐらいで、それ以外は全体的にスピードもコントロールも良くなかった」と佐々木。「シンプルに技術不足」とも語り、言い訳はしなかった。
「いい緊張感はあった。本拠地での初めての登板で浮足立ったような感じはもちろんなかった。ただ、技術的に何かはまらなかった。自分の中で信じ切れるものが今日はなかった」。試合後の佐々木は、ふて腐れることもなく、しっかりと記者の質問に答えた。
メジャーリーガーとはいえ、まだ23歳。しかも、異国の地に渡ったばかりだ。ロバーツ監督は「彼は若い選手だ。環境や雰囲気に慣れようとしている。彼が努力を続け、戦い続け、良くなっていくことを期待している」と語り、4月5日に敵地で行われるフィリーズ戦に先発させる方針を示した。