【角田裕毅F1第3戦分析】AT04のダウンフォース不足改善を狙った新フロアを投入も、コースアウト後は旧型に交換

2023年3月31日(金)18時39分 AUTOSPORT web

 F1開幕2戦を終えて、ポイントを獲得していないのはマクラーレンと角田裕毅が所属するアルファタウリの2チームだけ。コンストラクターズ選手権でアルファタウリは9番目か10番目のチームということになる。


 今シーズン初入賞に向けて、アルファタウリは開幕後、初めてとなるアップデートを投入してきた。チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズによれば、今回メルボルンに持ち込んだ新パーツは「フロアとリヤのブレーキダクト」だという。これらの変更はディフューザー効果を高めるためのもので、ひと言で表現するなら、空気抵抗を増やすことなく、ダウンフォースを増加する狙いがある。


 開幕2戦で見えてきたアルファタウリの弱点はダウンフォース不足によってコーナー立ち上がりでのトラクションのかかりが悪いにも関わらず、空気抵抗が多いためにストレートスピードが遅いことだ。そのため、空気抵抗を増やすことなくダウンフォースを増やす、床下の空気の流れを変えるフロアのアップデートは必須だった。


 サウジアラビアGPから2週間、アルファタウリがメルボルンに持ち込んだフロアは2セットのみ。つまり、ひとりのドライバーにつき、1セットしか使用できない。エドルズによれば、「スペアはない」と言う。


 金曜日のフリー走行1回目から角田はチームメートのニック・デ・フリース同様、アップデートされたフロアを使用。セッション中盤までは順調にプログラムをこなしていた。

2023年F1第3戦オーストラリアGPフリー走行1回目 角田裕毅(アルファタウリ)


 しかし、ソフトタイヤに履き替えたセッション後半に、ハーフスピンを喫してコースアウト。グラベルの上で派手に飛び跳ねた角田はたまらずピットインすると、メカニックたちがすぐに確認の作業を開始した。その様子を心配そうに見つめる角田。

セッション後半、角田はソフトタイヤに履き替えた
コースオフ後、すぐにピットに戻った角田。メカニックは確認作業を行い、角田もそれを見守った




 作業開始から数分後、ジャッキアップされた角田のマシンからフロアが外され、ガレージの奥へと消えていった。

角田のマシンからフロアが外された


 フリー走行1回目終了から2時間半後。午後4時から開始されたフリー走行2回目で角田のマシンに装着されていたフロアはアップデートされたものではなく、開幕戦とサウジアラビアGPで使用された旧スペックだった。さらにギヤボックスも交換されていた。


 土曜日以降、角田が旧スペックのフロアを使い続けるのかどうか、現時点でチームからは何も発表はない。

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