開幕前BTCC公式テストはBMWのジェイク・ヒルが最速。王者アシュリー・サットンは複数年契約を更新

2024年4月8日(月)17時50分 AUTOSPORT web

 恒例の“1発勝負”となるBTCCイギリス・ツーリングカー選手権の開幕前公式テストが実施され、今季もタイトル候補として参戦するジェイク・ヒル(レーザー・ツールズ・レーシング・ウィズ・MBモータースポーツ/BMW 330e Mスポーツ)がアップデートを受けた新型BMWで全体最速タイムを記録。さらにシリーズ“4冠”王者アシュリー・サットン(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)は会期直前に新たな複数年契約に合意し、少なくとも2026年シーズン終了までエースとしてチームを牽引することを確約した。


 今季2024年に向けて現在グリッドに登録されているドライバー20名のうち、チーム・ハードで2年目を迎えるダリル・デレオンを除く19名が姿を見せた4月3日のブランズハッチでは、ショート版たる“インディ”サーキットで午前・午後のセッションが催された。またテスト前日に名門ウエスト・サリー・レーシング(WSR)の3台目にはボビー・トンプソンが合流し、急遽のシート合わせからトランスポンダ未装着の車両で走行を重ねることとなった。


 未明に降り注いだ雨の影響で、路面はほぼウエットの状態で午前のセッションが始まったが、乾燥したコンディションにより各車が周回を重ねるたびにドライアップが進み、アダム・モーガン(チームBMW/BMW 330e Mスポーツ)がランチブレイク直前にタイムを更新。ダン・カミッシュ(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)やアンドリュー・ワトソン(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGRスポーツ)らを抑え首位で折り返す。


 さらに午後は路面へのラバーインも進んで各車がタイム更新で続々とオフの開発成果を披露する展開となり、最終的に元WTCC世界ツーリングカー選手権王者として今季よりBTCC凱旋を果たすロブ・ハフ(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGRスポーツ)を0.065秒差で上回ったヒルが全体最速を計時。2024年型にて前後のエアロバランス最適化を狙った形状変更が施され、空力、冷却、シャシーの各分野ともにアップデートを受けたというBMWがそのスピードを誇示した。

午前は3番手タイムを刻んだアンドリュー・ワトソン(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGRスポーツ)
アダム・モーガン(チームBMW/BMW 330e Mスポーツ)がランチブレイク直前にタイムを更新していく
今季新設のサテライトチームに移籍したジョシュ・クック(LKQユーロ・カー・パーツ・ウィズ・シネティック/トヨタ・カローラGRスポーツ)は総合4位


■最多タイ王者記録のサットンは2026年までフォード陣営で戦う


 これで午前最速のモーガンが総合3位となりトップ3に2台を送り込んだWSR陣営に対し、トヨタ陣営のスピードワークス・モータースポーツ(SWM)が食い下がり、今季新設のサテライトチームに移籍したジョシュ・クック(LKQユーロ・カー・パーツ・ウィズ・シネティック/トヨタ・カローラGRスポーツ)が4位、僚友エイデン・モファットも8位に。


 5位のアーロン-テイラー・スミス(エバンス・ハルショウ・パワー・マックス・レーシング/ヴォクスホール・アストラBTCC)を挟みディフェンディングチャンピオンのサットンが6位、2022年王者トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)は9位、そしてこちらも前人未到の5冠目を狙うコリン・ターキントン(チームBMW/BMW 330e Mスポーツ)は12位に終わっている。


 そのターキントンに並び、昨季チャンピオン獲得記録で最多タイとした30歳のサットンは、現チームズチャンピオンおよびマニュファクチャラー/コンストラクターズチャンピオンも防衛すべく、引き続き次の3年間もフォード陣営で戦うことを表明した。


「チームですでに素晴らしい2年間を過ごし、昨季は4度目のタイトルを獲得した記録破りのシーズンになったが、この新契約は今、僕がさらなる挑戦に全力で集中していることを意味する。この勢いのまま2024年をスタートさせよう!」


 そんなエースとの新規契約に加え、所属先の母体であるアライアンス・レーシング(旧モーターベース・パフォーマンス)はNAPAレーシングUKとのパートナーシップを2026年まで継続することも確認した。


「アライアンス・レーシングに関わるすべての人にとって、今日は素晴らしい日だ」と続けたチームオーナーのピート・オズボーン。


「2年以上前にNAPAとパートナーシップを結んで以来、我々はトラックの内外で成功をもたらすために協力してきた。さらに今後の3年間も一緒に努力し、すべてのスタッフとパートナーのために、ますます強く成長し続けることに興奮している」


「我々のチームに関わるすべての人に感謝したい。彼らの勤勉さと献身がこのパートナーシップを成功に導いた。イギリスとヨーロッパでNAPAブランドが成長するのを目の当たりにするのは素晴らしいことだ。なかでもとくに権威あるシリーズとして君臨するBTCCで、2024年もNAPAレーシングUKとしてグリッドに戻るのを楽しみにしている」

アーロン-テイラー・スミス(エバンス・ハルショウ・パワー・マックス・レーシング/ヴォクスホール・アストラBTCC)も好調の5番手とした
2022年王者トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)は9位に食い込む
「この新契約は今、僕がさらなる挑戦に全力で集中していることを意味する」と“4冠”王者アシュリー・サットン(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)


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