FP3はハートレーの8号車が最速。フェラーリが7号車トヨタとの間に割り込む/WECポルティマオ

2023年4月15日(土)21時25分 AUTOSPORT web

 ポルトガル南部のアルガルベ国際サーキットで開催されているWEC世界耐久選手権第2戦『ポルティマオ6時間レース』は4月15日、現地11時15分から予選前最後の走行セッションとなるフリープラクティス3回目(FP3)が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組)が総合トップとなった。


 走行初日となった前日の14日(金)に続き、雲ひとつない好天に恵まれたレースウイークの中日。この日は60分間のFP3と15時30分から行われる公式予選が予定されている。


 正午をまたぐかたちで実施された、最後のプラクティスのコンディションはドライ。スタート時の気温は25.3度、路面温度は34.4度だった。セッション開始と同時にほぼ全車がコースインしていくなか、スタートから6分が過ぎた頃ケビン・エストーレ駆る6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)が最初に1分33秒台に入れてきた。


 ここから各車が続々とタイムを伸ばしていき、ハートレーがドライブする8号車トヨタが1分32秒037というタイムで暫定トップにつけた直後、ニコ・ミューラーの94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が1分32秒941で暫定2番手に続く。


 セッション開始から10分後、4号車ヴァンウォール・バンダーベル680(フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム)も1分33秒を切るタイムを記録するなか、51号車フェラーリ499P(フェラーリ・AFコルセ)のアレッサンドロ・ピエール・グイディが1分31秒984というタイムでチャンピオンカーからトップ奪う。


 しかし、直後にハートレーが自己ベストを更新。1分31秒795でフェラーリを上回ってみせた。TGRの姉妹車7号車トヨタGR010ハイブリッドは、チーム代表も兼務する小林可夢偉のドライブで3番手に。タイムは1分32秒073だった。


 各車のタイム更新はおおよそ序盤の20分に集中し、以降はロングが中心となったため上位陣のオーダーに変動はなかった。8号車トヨタ、51号車フェラーリ、7号車トヨタのトップ3に、94号車プジョー、2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)が続き、その後方に並んだ4号車ヴァンウォール、開幕戦のポールシッター50号車フェラーリ499Pまでが1分32秒台に入った。2台のポルシェ963と93号車プジョー、708号車グリッケンハウス007 LMHは1分33秒台のタイムでFP3を終えている。


 なお、このセッションではグスタボ・メネゼス駆る94号車プジョーと、メモ・ロハスの35号車オレカ(アルピーヌ・エルフ・チーム)が接触し後者がコース上にストップしたため、スタートから35分後に赤旗が提示され約12分にわたって走行が中断された。

フロイド・ヴァンウォール・レーシングチームの4号車ヴァンウォール・バンダーベル680 2023年WEC第2戦ポルティマオ6時間レース
フェラーリ・AFコルセの51号車フェラーリ499P 2023年WEC第2戦ポルティマオ6時間レース


■予選前から火花散るLMP2。トップ2のタイム差が0.002秒


 LMP2クラスは、ガブリエル・オーブリーのドライブで1分34秒265を記録した10号車オレカ07・ギブソン(ベクター・スポーツ)がFP2に続きクラス首位に立った。これに対して1000分の2秒差で41号車オレカ(チームWRT)が肉薄。同じくチームWRTの31号車オレカが1分34秒497で3番手となった。


 実質オレカ07のワンメイクである影響もあり“激戦区”である同クラスでは、8番手までがトップとコンマ5秒差に収まっており、当該ポジションの9号車オレカ(プレマ・レーシング)は10号車から+0.409秒だった。


 4メーカーのGTEカーが激突するLMGTEアマクラスはフェラーリがワン・ツー。その中で54号車フェラーリ488 GTEエボ(AFコルセ)が1分40秒426でクラストップとなった。2番手は0.364秒遅れた83号車フェラーリ488 GTEエボ(リシャール・ミル・AFコルセ)だ。


 クラス3番手は今季“跳ね馬”からポルシェに鞍替えしたアイアン・デイムスの85号車ポルシェ911 RSR-19で、タイムは1分40秒899。その後方にアイアン・リンクスの60号車が並び、木村武史組57号車フェラーリ488 GTEエボ(ケッセル・レーシング)がトップ5に入った。


 星野敏/キャスパー・スティーブンソン/藤井誠暢組777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)は、33号車シボレー・コルベットC8.R(コルベット・レーシング)のひとつ後方でクラス12番手となっている。


 WEC第2戦ポルティマオの予選日はこのあと15時30分(日本時間23時30分)から公式予選が行われる。この予選は今シーズンよりフォーマットが変更されており、各クラス15分の走行枠でタイム計測を実施する。出走順はLMGTEアマ、LMP2、ハイパーカーの順だ。

ベクター・スポーツの10号車オレカ07・ギブソン 2023年WEC第2戦ポルティマオ6時間レース
AFコルセの54号車フェラーリ488 GTEエボ 2023年WEC第2戦ポルティマオ6時間レース
ギヤのアクチュエーターを変更して第2戦ポルティマオに臨んでいるプジョー9X8
TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタGR010ハイブリッド 2023年WEC第2戦ポルティマオ6時間レース

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